『鬼滅』第5話の急速展開 わずかだった、おばみつエピソードに「がっかり」
2024年春アニメとして放送中のTVアニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』は、アニメオリジナルのエピソード挿入が話題になっていますが、第5話「鬼を喰ってまで」は原作に近いスピードでの展開でした。
蜜璃の笑顔と伊黒のどす黒いジェラシーにキュン
2024年春アニメとして放送中のTVアニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』は、原作の内容を大きく膨らませたアニメオリジナルの挿入が話題となっています。第3話の「元音柱」である「宇髄天元」の稽古は、原作マンガでは1ページ+1コマでしたが、1話23分40秒中の「19分3秒」(オープニング曲、タイトル除く。以下同)でした。そして第4話の「霞柱」の「時透無一郎」も、原作マンガでは2ページ弱のところを、紙飛行機エピソードなどが追加されて「19分4秒」の充実した内容になっています。
続く「恋柱」の「甘露寺蜜璃」(原作マンガでは2ページ)、「蛇柱」の「伊黒小芭内」(原作マンガでは6ぺージ)についても、アニオリへの期待は高まっていました。
ところが、ふたを開けて見ると第5話では恋柱邸での再会のごあいさつから、エプロン姿の蜜璃によるパンケーキ「あ~ん」、そして「地獄の柔軟」での炭治郎の絶叫までが、たったの「3分16秒」です。
そして、蛇柱邸でのジェラシーでどす黒いオーラを放つ伊黒さんとのあいさつから、隊士たちを障害物扱いした太刀筋矯正の稽古や稽古仲間たちとの風呂での交流を経て、再びどす黒いオーラを放つ伊黒さんに送り出されるまでが「7分53秒」でした。その後は、「風柱」の「不死川実弥」のもとでの過酷な打ち込み稽古と実弥と「不死川玄弥」の兄弟ゲンカから大乱闘に発展して稽古中断で「岩柱」のもとへという流れになっています。
蜜璃と伊黒のエピソードはふたり合わせても「11分9秒」と、天元や無一郎よりずっと短くまとめられており、「原作に準じたスピード感」を喜ぶ声や「今後の岩柱のエピソードやおはぎエピソードもあるから仕方ない」とする意見がある一方で、アニオリを期待していたファンからは「さみしい」「もっと盛って欲しかった」など、急展開を嘆く声もあがっています。
では、もし第5話に蜜璃と伊黒のアニオリを増やすなら、どのようなエピソードがありえるのでしょうか?
※この記事では、『鬼滅の刃 柱稽古編』5話以降の内容を含みます。原作マンガを未読の方はご注意ください。
まずはそれぞれのプロフィールを『鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録』で確認してみたところ、蜜璃の趣味は「料理、メンコで負け知らず」で、伊黒は「川柳、俳句、飴細工を作っているところをずっと眺める」とあります。
無一郎のアニオリが、彼の趣味である「紙飛行機(死ぬほど飛ぶ紙飛行機を作れる)」から作られていることを考えると、蜜璃も柔軟体操で「地獄のエビぞりポーズ」をマスターした隊士たちによるメンコ合戦で彼女の長女らしい「面倒見の良さ」や、ガキ大将っぽい「かっこよさ」なども見せられたかもしれません。
あるいは『鬼滅の刃 外伝』にあった元「炎柱」である「煉獄杏寿郎」のもとでの修業時代や映画『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』第2弾入場者特典映像で公開された「みつりちゃんの隊服」のエピソードも盛り込むことは可能だったはずです。
伊黒についても、彼の相棒でもある蛇の「鏑丸の日常」や「鏑丸だけが知っている伊黒と蜜璃の胸キュンエピソード」紹介、炭治郎への嫉妬の念を込めた川柳の披露などもあったと思います。
特にふたりの「胸キュンエピソード」は、ファンが一番欲していたところではないでしょうか? 第5話では伊黒の嫉妬深さによって蜜璃への想いを感じることはできましたが、まだまだ不完全燃焼ではあります。蜜璃に贈るニーハイソックスを照れながらも真剣に選んでいるところや、彼女が美味しくたくさん食べられる食事処を探そうと、隊士たちにネチネチ質問する伊黒の情報収集姿も見てみたかったなど、妄想は尽きません。
第6話の「鬼殺隊最強」は、「岩柱」である「悲鳴嶼行冥」のエピソードが放送されます。これまで登場が少なかっただけに、ここでどのような人物像が作り上げられるのか楽しみにしましょう。
※煉獄の「煉」は「火+東」が正しい表記
(山田晃子)