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【金ロー】初放送の『リメンバー・ミー』は、家族にかけられた「呪い」を解く感動作

メキシコで毎年秋に行なわれるお祭り「死者の日」を題材にした、アニメ映画『リメンバー・ミー』がTV放送されます。色鮮やかに描かれた「死者の世界」は見どころですが、現代人を悩ませる「呪い」という意外なテーマも盛り込まれています。映像で描かれる「あの世」には、作り手の人生観が投影されているようです。

マリーゴールドに包まれた華やかな「死者」の祭り

映画『リメンバー・ミー』キービジュアル (C)2018 Disney/Pixar
映画『リメンバー・ミー』キービジュアル (C)2018 Disney/Pixar

 アカデミー賞長編アニメ賞、主題歌賞を受賞したディズニー=ピクサーによるアニメ『リメンバー・ミー』(2017年)が、2020年2月21日(金)の「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)にて、初めてテレビ放送されます。『トイ・ストーリー3』(2010年)を大ヒットさせたリー・アンクリッチ監督だけに、期待を裏切らない面白さです。

 メキシコの田舎町を舞台にした『リメンバー・ミー』は、死者の世界をポップでカラフルに描いた、とてもユニークな作品です。メキシコには「死者の日」と呼ばれるお祭りがあり、町全体がマリーゴールドの花で飾られ、花の香りでいっぱいになるそうです。物語の主人公であるミゲル少年は、うっかり死者の世界へと足を踏み入れてしまい、ミゲルが生まれる前に亡くなったご先祖さまたちと遭遇することになります。

 オレンジ色を基調にした明るい「あの世」で暮らすご先祖さまたちは、見た目は不気味なガイコツですが、性格はみんな陽気で個性的。そんなご先祖さまたちと一夜の交流を経て、ミゲルは「自分が本当にやりたいことは何か」に気づくのです。

夢を持つことが「呪い」になる?

 世界各国で人気を博した『リメンバー・ミー』は、日本でも興収50億円の大ヒットを記録しています。日本にも、お盆には「あの世」から帰ってくるご先祖さまを迎え入れる風習があります。そんな日本人の感性ともぴったりマッチしたようですが、もうひとつ現代人の心に訴えるキーポイントがあったように思います。

 現代人にとって気になるキーポイント、それは『リメンバー・ミー』が「呪い」を解くリアルな人間ドラマだということです。主人公のミゲルはミュージシャンになることを夢見ていますが、ミゲルの一家は代々靴づくりの職人であり、ミゲルが音楽を聴くことも、楽器を演奏することも禁じています。

 実は、ミゲルの曾祖母にあたるママ・ココの父親は「音楽家になる」と言って家を出てしまい、一度も帰ってきませんでした。それ以来、ママ・ココの母親であるママ・イメルダは靴職人として家族を養い、音楽を憎むようになってしまったのです。

 ミゲルは家族の愛情を浴びて育ちましたが、家族はミゲルがミュージシャンになることには反対し、家業である靴づくりを手伝うことを望んでいます。ミゲルたち一家にとって、音楽は家族の絆をほどいてしまう「呪い」となっていたのです。

【画像】独特すぎる! 『リメンバー・ミー』の明るい「死者の世界」(10枚)

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