マグミクス | manga * anime * game

フォクシーの現在は? 『ワンピ』意味深だったデービーバックファイトの謎

ここ最近の『ONE PIECE(ワンピース)』では、物語初期のキャラクターが続々と再登場を果たし、さまざまな活躍を見せています。しかしその傍らで本編はおろか、扉絵ですら出番のないキャラクターが存在していました。ルフィたちとデービーバックファイトを繰り広げた「フォクシー海賊団」です。

実は「ロックス海賊団」と関係アリ?

画像は『ONE PIECE ワンピース セブンスシーズン 脱出! 海軍要塞&フォクシー海賊団篇 piece.8』DVD(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
画像は『ONE PIECE ワンピース セブンスシーズン 脱出! 海軍要塞&フォクシー海賊団篇 piece.8』DVD(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

『ONE PIECE(ワンピース)』といえば、過去に登場したキャラクターがさまざまな形で再登場を果たすことがたびたびあります。過去キャラの登場は扉絵だけでなく、本編のストーリーに思わぬ形で食い込んでくることもありました。ところがそのなかで「フォクシー海賊団」だけは、ほかのキャラと比べてほとんど出番がありません。

※この記事は、『ONE PIECE(ワンピース)』単行本108巻以降の展開に触れています。

 念のため振り返っておくと、「フォクシー海賊団」は「空島編」と「ウォーターセブン編」の間に行われた、「デービーバックファイト編」でルフィたちの敵として登場した海賊団でした。「デービーバックファイト」とは海賊の名誉と誇りを賭けて戦うゲームで、勝者は敗者から船員や海賊旗などを強制的に奪うことができます。

 そしてフォクシー海賊団の船長である「フォクシー」は勝つためなら手段を選ばない卑怯者で、相手の動きを制限する「ノロノロビーム」を駆使し、ルフィたちを追い詰めました。しかし最終的には敗北を喫してしまい、海賊旗をルフィの落書きに変えられています。この後一体どうなったのか、気になる人もいたかもしれませんが、原作では約20年にわたってフォクシーたちの出番がありませんでした。

 同じく物語初期の頃に登場したバギーやワポルなどは、すでに本編で活躍し始めています。そんななか本編はおろか、扉絵でもフォクシー海賊団の面々が登場しないのはいささか不自然ではないでしょうか。そういった背景から「フォクシーたちは最終章において何か重要な役割を果たすのではないか」と考えるファンも少なくありません。

 気になるのは、「デービーバックファイト」の発祥の地にまつわる情報です。作中では、「デービーバックファイト」は海のどこかにある海賊たちの楽園「海賊島」で生まれたもので、より優れた舟乗りを手に入れるために海賊が海賊を奪いあった……という言い伝えが紹介されていました。

「海賊島」といえば、新世界にある海賊島「ハチノス」を思い浮かべる人が多いでしょう。この島は、かつて「カイドウ」や「ビッグ・マム(シャーロット・リンリン)」が所属していた伝説の海賊「ロックス海賊団」が誕生した地としても知られています。彼らが「ハチノス」を拠点にしていたことを考えると、「デービーバックファイト」を日常的に行っていた可能性も考えられるでしょう。

 そして「ロックス海賊団」は、人の下につくようなタイプではない荒くれ者の集まりで、船内で仲間殺しが絶えないほど統率がとれていなかったとされています。その理由は、そもそも彼らが「デービーバックファイト」を通じてかき集められた集団だったからだと考えられないでしょうか。もしかすると「ロックス海賊団」の謎を解き明かす鍵となるのがフォクシーたちの存在であり、今後点と点をつなぎ合わせるようなエピソードが描かれるのかもしれません。

「フォクシー海賊団」は、2024年5月27日に「週刊少年ジャンプ」に掲載された原作マンガ第1115話で、約20年ぶりの再登場を果たしています。ほんの数コマだけの登場でしたが、「デービーバックファイト編」の頃とは激変した様子が描かれていました。

 巨大な海賊船を率いていた姿は見る影もなくなり、フォクシーたちは小舟で航海を続けていました。大勢いた船員もどこかへ去ってしまったのか、フォクシーに付き従うのはポルチェとハンバーグだけのようです。

 最終章に入って久々に姿を現したのは、再びストーリーに関わってくるフラグなのでしょうか。今後の活躍に期待が高まります。

(ハララ書房)

【画像】えっ、懸賞金えぐっ! これが伝説の海賊「ロックス海賊団」の最強クルーです(4枚)

画像ギャラリー