『ワンピ』の「武神」五老星に読者の疑問も続出? 「これまで戦わなかった」謎
『ONE PIECE』に登場する「五老星」が、エッグヘッドで驚異的な力を見せつけています。「カイドウ」を撃破した「ルフィ」すら圧倒できる実力者が、なぜ今まで戦闘を避けてきたのでしょうか。その隠された理由を探ります。
四皇クラスの実力者?
※この記事では『ONE PIECE』単行本に未収録の、最新展開の内容に触れています。
人気マンガ『ONE PIECE』で長年、謎に包まれていた「五老星」は、怪物となって「エッグヘッド」で大暴れしています。その戦闘力は「四皇」になった「ルフィ」ですら手を焼くほどで、いまだ攻略の糸口すら見えません。
彼ら五老星について、ネット上では「なぜ今まで戦わなかったのか」「五老星がこんな強いなら四皇なんかすぐ始末できるのでは」などの意見も出ています。実際のところ、彼らはなぜこれまで戦わなかったのでしょうか。
●明らかに一般的な天竜人とは異なる風貌
これまでの五老星といえば、常に5人一緒に登場して世界の情勢に懸念を示したり、海軍に命令を下したりする、「政治家」としての出番がほとんどでした。ただ、それぞれが大きな傷跡を持ち、刀を持っている人物(後に個人名が「イーザンバロン・V・ナス寿郎星」と判明)までおり、昔から歴戦の戦士のような風貌をしています。
とはいえ、まさか四皇に匹敵する戦闘力を維持しているとは驚きです。単行本107巻で初めて「◯◯武神」というそれぞれの役職が明らかにされ、その後、名前にふさわしい強さを見せつけています。
ひと睨みで相手に衝撃を与え、傷を負ってもすぐに回復し、触れたものに毒を与える、「パシフィスタ」を簡単に斬り捨てるなどの戦闘力は、これまで登場した悪魔の実の能力者とは明らかに異質です。彼らが、「カイドウ」や「ビッグマム」のような海軍が手を出せないほどの強力な海賊を制圧していれば、世界政府の統治はもっと簡単だったと思われます。
●強ければ悩む理由がないのでは?
五老星の出番は会議が多く、空きが出た「王下七武海」の後任やカイドウたち四皇の動向などに気を配っている様子が描かれてきました。しかし彼らの圧倒的な戦闘力を目の当たりにすると、無駄に悩んでいるように見えてしまいます。海軍では手に負えないと判断したのなら、自ら手を下して問題を解決してしまえばよかったのではないでしょうか。
海軍は「オハラ」で世界の歴史に迫ろうとする「ニコ・ロビン」を取り逃がしたり、特別な「ゴムゴムの実」を「シャンクス」率いる「赤髪海賊団」に奪われたり、「バスターコール」まで発動させながら何度もルフィたちに逃げられたりと、失態を繰り返しています。現場にひとりでも五老星がいれば、失敗を防げたのではないでしょうか。
しかし、これまで五老星が抱いていた懸念は本音のようで、自ら動かなかったのを単なる怠惰のひと言で片付けることはできません。「ゴッドバレー事件」が起きた38年前には、「ジェイガルシア・サターン聖」が地上に降りてきているので、力があるにも関わらずこれまで動かなかったのには、何か理由がありそうです。