「激似でヤバ」「本人連れてくんなよ」 再現度が高すぎた実写版キャラたち
実写化作品のなかには見事な配役、演技によって、原作ファンからも賞賛された作品が存在します。そのような溶け込み感が群を抜いていた、ハイクオリティ実写キャラが登場する作品にはどのようなものがあるのでしょうか。
「いやいや似すぎだろ」 賞賛の声が寄せられた実写キャラ
実写化作品の完成度は、出演するキャストによって左右されます。最近ではNetflixの映画『シティーハンター』(原作:北条司)で、鈴木亮平さんが演じた主人公「冴羽リョウ」の再現度の高さが話題になりました。このように、原作キャラに似すぎて「マンガの世界から飛び出てきたかと思った」とファンを驚かせた作品は、これまでにどのようなものがあったのでしょうか。
●『テルマエ・ロマエ』
2008年から2013年まで月刊マンガ雑誌「月刊コミックビーム」(KADOKAWA)にて連載された、ヤマザキマリ先生によるマンガ『テルマエ・ロマエ』は、2012年と2014年に実写映画化されています。
本作は、古代ローマの浴場設計技師「ルシウス・モデストゥス」(演:阿部寛)が現代日本にタイムスリップしてしまい、日本の風呂文化に衝撃を受ける姿が人気を博しました。
作の実写化が発表された際、エキストラも含め多数登場する「古代ローマ人」たちは本「誰が演じるのだろう」と不安視する声も出ています。しかし、主演の阿部寛さんをはじめ、北村一輝さん、市村正親さんなど、顔が濃く体格もしっかりしている実力派俳優たちが、メインキャラクターたちをしっかり再現しました。
特に阿部さんは、顔だけでなく原作のルシウスの引き締まった身体を見事に再現していました。阿部さんの原作に寄せたボディメイクはかなり大変だったようで、本作の武内英樹監督がデジタルハリウッド大学で行った「大ヒット映画『テルマエ・ロマエ』ができるまで」という公開講座で、阿部さんの役作りについて語っています。
パンツ一丁で消火器を抱えながらスクワットをしたり、ホテルに3、4時間こもり筋トレし、その日のうちに朝とは違う身体に仕上げてきたりと、過酷な役へのアプローチが続き、阿部さん自身「人生で2番目にきつかった」と撮影当時を振り返っていたようです。
ネット上では「阿部さんの肉体美最高でした」「体が彫刻みたいに仕上がっていて、役に対するストイックさが垣間見えた」と、阿部さんに対し絶賛の声があがっています。
●『20世紀少年』
1999年から2007年(完結編『21世紀少年』を含む)まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載された『20世紀少年』(著:浦沢直樹)は、唐沢寿明さん主演で2008年から2009年にかけて全3部作で実写映画化されています。
ミュージシャンの夢を諦めコンビニを営む主人公「遠藤ケンヂ」(演:唐沢寿明)とその仲間たちが、世界を脅かす巨大な陰謀に立ち向かうという内容で、「ともだち」と呼ばれる謎の人物との戦いが見どころの本作は、3部作合計で興行収入110億円を突破したヒット作となりました。
本作はケンヂを演じた唐沢さんをはじめ、各登場キャラが「原作イメージとぴったりすぎ」と、再現度の高い実写版としてよく名前があがる作品です。ケンヂの親友「落合長治/オッチョ」は豊川悦司さん、同じくケンヂの同級生でふくよかな食いしん坊キャラの「丸尾道浩/マルオ」は石塚英彦さん(ホンジャマカ)と、原作のイメージがしっかり反映されていました。
特に、ケンヂの娘で本作のヒロイン「遠藤カンナ」(演:平愛梨)に対しては「カンナの面影があってケンヂとの再会のシーンは原作以上のクオリティに感じた」「少し男らしさも感じさせるクールな美少女の原作イメージを完全に再現していた」と高評価が見られます。また、友人の「小泉響子」役を務めた木南晴夏さんも、楽観的で能天気なキャラクターを演じ、「こんな原作のまんまなことあるのかっていうくらいそっくりで鳥肌立った」「驚く表情まで完ぺきだった」と賞賛されました。