「頑張り過ぎてR指定」「まさかすぎる」ドキドキしちゃうマンガの実写化映画
刺激的な原作マンガの実写映画は、公開時に年齢制限がかかることも避けられません。それほどまで過激な実写映画とは、どのようなものなのでしょうか。
年齢制限必至のラブシーン!
マンガの実写化で原作ファンからの支持を得られるかどうかは、ストーリーやキャラクターのビジュアルの再現度も大きな鍵となっています。なかでも過激なシーンが頻発したり、刺激が強過ぎるストーリーであったりするマンガが原作であると、「本当に実写化できるの?」と心配されることも珍しくありません。
●『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』
2010年より「月刊ドラゴンエイジ」にて連載されていたマンガ『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』(著:松沢まり)を原作とする同題実写映画は、母の再婚によって義兄妹となった男女と、幽霊によるラブコメ作品です。
2014年に放送された同題アニメは、もともと午後10時台の放送だったところを、「BPO」の審議により放送時間が深夜枠へ移動したことでも話題となりました。序盤から主人公の女子高生「神前(かんざき)美月」が自慰行為をするシーンや、美月に憑依することとなる幽霊の少女「寿日和(ひより)」の濃厚なラブシーンなど、中高生も観られる時間帯でありながら、深夜アニメでもはばかられるような表現が多々、盛り込まれている点が問題とされたためです。
そのような経緯から、実写化が発表された際も「一体どうなるんだ」と、原作ファンの間から不安の声が少なくありませんでした。2014年の劇場公開時はR15+指定となり、ブルーレイ版ではぼかしのないR18+指定のノーカット本編映像が収録されています。
そのノーカット版では、美月役の橋本甜歌さんと日和役の繭さんの濃厚なラブシーンがあり、ネット上のレビューでも「これは年齢制限無いとまずいレベル」「ほぼ映画の印象はこのシーン」などと、度肝を抜かれた人も続出しています。
●『うそつきパラドクス』
2009年から2012年にかけ「ヤングアニマル」(白泉社)にて連載されていた『うそつきパラドクス』(著:きづきあきら+サトウナンキ)は、寂しさを埋める目的から嘘の恋人関係を始める男女の禁断の恋愛を描いた作品で、2013年に実写版の映画が公開されています。
草食系男子の主人公「八日堂俊介(演:真山明大)」は、会社の同期で癒し系の「栖佑(せいゆう)日菜子(演:本山なみ)」へ入社当初から密かに思いを寄せるも、栖佑には遠距離恋愛中の恋人がいました。残業をしていた最中に危うく関係を持ちかけたある日、恋人への愚痴を漏らす栖佑に八日堂は「恋人の代用品」になることを提案します。
あくまで恋人の代用品でありながらも、隣にいたい八日堂と、「嘘」から始まった恋愛のはずが八日堂に惹かれ始めている栖佑の、ふたりの関係性の変化が描かれました。
原作で過激な濡れ場が続出する本作の実写版では、栖佑を演じた本山さんが、フルヌードでの入浴シーンやベッドシーンにも体当たりで挑んでおり、観た人は「これまで観た映画で1番過激だった」「音漏れしてたら気まずくなるレベルの濡れ場だからイヤホン必須」と、刺激的過ぎる描写に焦った声も続出しています。
●『ナナとカオル』
SMの妄想が趣味の冴えない主人公である高校生「カオル」と、優等生の美少女「ナナ」が、ハードなSMプレイにハマっていくという衝撃のストーリーを綴るマンガ『ナナとカオル』(作:甘詰留太)は、過激な内容ながらも描かれるのは純愛ということで、連載当時は大きな話題を集めていました。
2011年、2012年に続けて2作が公開された実写映画では、ナナ役の永瀬麻帆さんがボンテージ姿を披露したほか、首輪を付けて外を歩く、緊縛されるといった過激なプレイにも挑戦しています。さすがに年齢制限が付くか、と思いきや特に指定はありません。本作に関しては、「直接的なシーンではないから爽やかに観られた」という意見がある一方で、「2作目では教室で放置プレイをさせたり、みんなといる時にノーパンにさせるとかプレイの内容が過激になっててヤバかった」といった意見も見られました。
(田中泉)