『機甲創世記モスピーダ』がBS12で再放送 バイクが変形する「ライドアーマー」はなぜ今も人気?
2024年7月5日(金)26時から、BS12で『機甲創世記モスピーダ』の再放送が開始されます。1983年に放送された本作は、バイクが変形するパワードスーツ「モスピーダ」が特に強い印象を残した作品です。可変戦闘機「レギオス」とともにいまだ人気は高く、新商品が発売され続けています。
『モスピーダ』がもたらした人と機械の融合

2024年7月5日(金)26時から、BS12で『機甲創世記モスピーダ』の再放送が開始されます。本作は1983年から1984年にかけて、フジテレビ系列で全25話が放送されたTVアニメです。
『機甲創世記モスピーダ』と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。名曲と名高いオープニングの「失われた伝説(ゆめ)を求めて」でしょうか。そしてエンディングの「ブルー・レイン」でしょうか。可変戦闘機「レギオス」の、流麗な機体のラインを思い出す方もいるかもしれません。
やはり大きなインパクトを残したのは、ライドアーマー「モスピーダ」の存在でしょう。バイクが変形し、パワードスーツとなるモスピーダのインパクトは、当時のロボットアニメのなかでも群を抜いていました。モスピーダよりもはるかに大きな敵の攻撃を素早い動きでかわし、ミサイルやレーザーを撃ち込んで仕留める戦闘スタイルは、敵と戦っているのは「人」だという印象を強く残したのです。
1970年代から80年代にかけてのロボットアニメでは、人間が装着するサイズのパワードスーツといえば『闘士ゴーディアン』の「プロテッサ―」などわずかな例しかなく、リアル色が濃いものとしては、モスピーダが最初の事例となるでしょう。その後に膨大な数が制作された「パワードスーツ」作品の原点としても、モスピーダは新たな時代を作った存在だといえます。
なお、ライドアーマーは全身装着型ではなく、ひざから上に装備する「装甲及び機動倍力ユニット」で、ひざから下はパイロットが着用する「騎乗服(ライドスーツ)」のままとなっています。移動中にそのまま装着することも多いのですが、完全な変形シーンは全話を通じて1度しか放送されていません。現在漫画家として『並木橋通りアオバ自転車店』を連載している宮尾岳先生がアニメーター時代に手掛けた渾身の力作で、実に見ごたえのあるシーンです。それが何話なのかは、ぜひ再放送をご覧になって確認して下さい。