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新アニメ決定「ぴえろ魔法少女シリーズ」が一度「終わった」理由 なぜ後期は打ち切りが続いたのか

第4弾『パステルユーミ』から、風向きが変わってしまう?

●第4弾『魔法のアイドル パステルユーミ』

第4弾『魔法のアイドルパステルユーミ』 画像はDVD COLLECTION BOX(バンダイビジュアル)
第4弾『魔法のアイドルパステルユーミ』 画像はDVD COLLECTION BOX(バンダイビジュアル)

 第4弾『魔法のアイドル パステルユーミ』は主人公の「花園ユーミ」が絵を現実化する魔法を駆使し、さまざまな問題を解決する物語が描かれました。前3作品は登場人物にフォーカスしたストーリーが描かれることが多く、時に魔法の必要がなくなることもあったため、魔法を軸にしたオーソドックスな魔法少女ものとしての性格が強い作品です。

しかしすでに魔法少女のブームは下火に差し掛かっており、ユーミの裸のシーンが多いなど少女向けアニメとしては必要ない描写もあってか、人気は低迷しました。25話で打ち切られています。 なお、『パステルユーミ』が放送された1986年は、ファミコンが大ブームを起こした時期でもありました。ファミコンに夢中になって『パステルユーミ』を見る機会を失った子供たちも多かったのかもしれません。

●第5弾『魔法のステージ ファンシーララ』

第5弾『魔法のステージ ファンシーララ』 画像は「EMOTION the Best 魔法のステージ ファンシーララ DVD-BOX」(バンダイビジュアル)
第5弾『魔法のステージ ファンシーララ』 画像は「EMOTION the Best 魔法のステージ ファンシーララ DVD-BOX」(バンダイビジュアル)

『魔法のステージ ファンシーララ』は『パステルユーミ』から12年を経て1998年に放送された「ぴえろ魔法少女シリーズ」の第5作です。なお、文具商品として展開された『魔法のデザイナーファッションララ』を原作として制作されたOVA『ハーバーライト物語』は発売当時第5作として宣伝されましたが、現在は正式に『ファンシーララ』が第5作となっています。

 主人公「篠原みほ」は、空想壁のある小学3年生の女の子。ある日、ひょんなことから魔法の力を手に入れたみほは、15歳くらいの女性に変身し、ファッションモデルにスカウトされてしまいます。「ファンシーララ」としてデビューしたみほは、下積みをこなして歌手としてもデビュー、意欲的に仕事に取り組むのでした。

 久々のぴえろの魔法少女アニメとして注目されましたが、視聴率は振るわず、全26話で終了を余儀なくされました。構想としては全52話分のストーリーが存在していたそうで、そのすべてが明かされることがなかったのは大変に残念です。

『ファンシーララ』による魔法少女アニメの復権がかなわなかった理由としては、バブル崩壊の影響が本格化した時期だった可能性が考えられます。前作までは玩具メーカーとタイアップしていましたが『ファンシーララ』では文具以外のグッズ展開はありませんでした。景気の低迷が『ファンシーララ』に打撃を与えたとしたら、時代が悪かったとしかいいようがありません。

(早川清一朗)

【画像】え、めちゃ可愛い! こちらが大人気だった『マミ』の美麗イラストです(9枚)

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