死亡フラグなし←「…え?」 唐突な「主人公死亡」で視聴者のド肝を抜いたアニメ
主人公といえば、最も活躍し、最後まで生き残ると疑いなく信じてしまいがちです。しかし、そんな視聴者の裏をかいたアニメがあります。主人公は死なないという常識は、今ではもう通用しないのかもしれません。
視聴者に強烈なインパクトを与えた「主人公の死」

アニメの主人公は、当たり前ですが最も存在感を放つ物語の中心人物です。その存在感を逆手に取り、視聴者に大きな衝撃を与えた作品がありました。
※この記事にはキャラの生死に関する記述があります。ご了承の上、お読み下さい。
代表的なのは、やはりアニメ『ひぐらしのなく頃に』でしょう。同作は雛見沢村で起こる怪奇事件をテーマとしたサスペンスホラーで、主人公は都会から村に引っ越してきた少年である「前原圭一」です。
圭一は何の変哲もない少年で、普通に村での暮らしを楽しんでいました。しかし村のダム計画を巡る事件を知ったことで、彼の日常は変わっていきます。どんどんと情緒不安定になる圭一と、怪しい村人たち……結末は、圭一の「死」という形で幕を閉じます。しかも第4話目のことでした。
彼自身がおかしくなっていたのか、村人の誰かが黒幕だったのか、何ひとつ分からないまま迎えた主人公の死は、当時多くの視聴者の胸に強烈に刻み込まれました。
そして第5話が放送され、何事もなかったかのように圭一が再登場するのもまた衝撃的です。ひたすら視聴者を置いてけぼりにしながら「なぜか強烈に引き込まれる」「知らず知らずのうちに沼にハマっていく」といった反響が続出していたのが、同作のスゴいところでしょう。
次は爆弾テロを起こすふたりの少年と、ひとりの少女が織り成すクライムサスペンス『残響のテロル』です。主人公である天真爛漫な「ツエルブ」と冷静沈着な「ナイン」は、正反対な性格ながらも息の合ったコンビでした。
ある目的のため日本を訪れたふたりは、アメリカをも巻き込む大規模テロを実行に移します。そのため政府から命を狙われ、最終的にはふたりとも死亡する運命を辿りました。
特にツエルブが銃撃によって一瞬で命を奪われるシーンは衝撃的です。突然訪れる最期に「ツエルブの死がショック過ぎる。しばらく呆然としてしまった」「いまだにツエルブの死は理解ができないから苦しい」など、多くのファンから悲痛なコメントが寄せられていました。
最後は現代で暗躍する忍者を描いたアニメ『アンダーニンジャ』でしょう。主人公は末端に位置する職にあぶれた忍者の「雲隠九郎」です。彼は引きこもりの下忍ですが、下忍とは思えない権力をちらつかせる謎多き存在でした。
物語の終盤、九郎は敵対する組織「UN」の精鋭ともいえる忍者と対戦します。そして死闘の末、なんと九郎は敗北してしまいました。九郎は頭部に甚大なダメージを負わされており、生存の可能性はほとんどありません。
想定外の展開に視聴者も騒然となり、放送当時SNSには「ここで負けて死ぬとはマジで思わなかった。スゴい展開だな」「死亡フラグまったくナシで死んでいったな……。衝撃的」「え?九郎って主人公だよな?ここで死ぬの!?」といった反響が続出していました。
アニメ第1期のラストで九郎の死が描かれたこともあり、同作は早くも第2期の制作に大きな期待が集まっています。
(ハララ書房)