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FC版『忍者ハットリくん』 キャラゲーは「クソゲー」が多かった時代、出来栄えは?

熱中したのはボーナスステージ

スマホゲーム『アリス・ギア・アイギス』Twitterで『忍者ハットリくん』のオマージュも (C)Pyramid,Inc. / COLOPL,Inc.
スマホゲーム『アリス・ギア・アイギス』Twitterで『忍者ハットリくん』のオマージュも (C)Pyramid,Inc. / COLOPL,Inc.

 近所のディスカウントストアで『忍者ハットリくん』を購入した筆者でしたが、ファミコンのやりすぎで親に怒られることが増えていたので、その足で友人宅へと向かいました。

『忍者ハットリくん』は横スクロール型のアクションゲームで、向かってくる敵を手裏剣で倒し、ジャンプでよけながら進んでいくゲームでした。TVアニメのオープニングのアレンジを交えた軽快なBGMに乗り、隠しアイテムを探しながらのプレイはなかなかに楽しく、友人と交代しながら夕方までずっと遊んでいました。

 手裏剣を何回も当てないと倒せないメカ忍を倒すと落とす巻物を取るとさまざまな忍法が使えるようになるのですが、便利な反面うっかりするとひどい目に合うこともありました。移動速度が倍になる影走りの術を使ってつい勢いよく進みすぎて画面下に落ちてしまったり、金縛りの術で相手の動きを止めたけれどもうっかり触れてしまって連続でダメージを受けてしまったりと、ファミコンあるある的なやられ方をしていた記憶があります。

 また、このゲームのなかで一番面白いと感じていたのが、ボーナスステージです。画面内にばらまかれるちくわを取るだけの単純なゲームなのですが、混ざって飛んでくる鉄アレイに当たってしまうとしばらく動けなくなってしまいます。うまく鉄アレイをかわして、どれだけちくわを取れるのかに夢中になりました。

 しばらく経つと道中のステージはさっさと最短でクリアして、ボーナスステージだけを遊ぶようになっていたことを覚えています。それだけできが良いミニゲームだったのです。

 実際に評判は良かったようで、2008年に『忍者ハットリくん』が「iモード」向けにリメイクされた際には、ボーナスステージだけがミニゲームとして『忍者ハットリくん ちくわ大会の巻』として期間限定配信されています。

 また、近年では『アリス・ギア・アイギス』というスマホアプリの公式ツイッターで、2月22日、「忍者の日」に鉄アレイに混じって飛んでくる秘伝の巻物をキャッチする内容の、とてもよく似たミニゲームが公開されました。

 昭和時代の子供たちが楽しんだ『忍者ハットリくん』が、今もなお親しまれている。そこに筆者は懐かしさと、面白さとは不変であることを感じるのです。

※藤子不二雄A先生のAの表記は○にA

(早川清一朗)

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