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3Dアクション『ガングリフォン』の圧倒的なリアル 陸上自衛隊で大人気との噂も

抜群の操作性と難易度の高いミッション

著:岡田厚利『ガングリフォン コンプリートファイル』(光栄)
著:岡田厚利『ガングリフォン コンプリートファイル』(光栄)

『ガングリフォン』をプレイし始めた筆者が感動したのは、機体をフィールドの中で縦横無尽に動かせることでした。従来の家庭用ゲーム機で発売されたロボットアクションゲームはそれほど機体操作の自由度は高くなく、特に上半身を旋回することができるゲームとなると、皆無でした。アーケードであれば『バトルテックセンター』で展開されていた『バトルテック』で可能となっていましたが、あまり一般的なものではありませんでした。

 ローラーダッシュで突っ走りながら120mm滑空砲で敵を打ち倒し、戦車が群れていればジャンプして上空からロケットポッドでせん滅する。ヘリには有効な30mmガトリング砲も戦車の重装甲にはほとんど通じないなど現実の兵器と近い運用がされていたのも、評価を高める要因となっていました。

 世界観も極めてリアルで、日本が所属するアジア太平洋共同体(APC)は中国中心の勢力ではありますが、討伐と称してベトナムを攻めるなど中国の振る舞いに大きな問題を抱えています。汎ヨーロッパ連合(PEU)はEUにロシアを加えた勢力で、ドイツを中心に結束していますがイギリスは勢力としての活動に消極的で、ロシアはウクライナとの間に問題を抱えているのです。アメリカは孤立主義を深め、アフリカ地域は発展こそ見込まれるものの内紛や紛争を多く抱えている。1996年に販売されたゲームの設定とは思えないほど、現実に酷似しています。

 また当時の陸上自衛隊ではかなり人気があったそうで、外出した自衛官が周囲に頼まれセガサターン本体と『ガングリフォン』を箱買いしていった、PX(自衛隊内部の購買)で『ガングリフォン』が売られていた、90式が冒頭のムービーでやられるのを見た機甲科の隊員がへそを曲げたなど、さまざまなエピソードが語られていますが、真偽は分かりません。

 その後、一定の評価を得た『ガングリフォン』は1998年にセガサターンで『ガングリフォンII』、2000年にはプレイステーション2で『ガングリフォン ブレイズ』(発売はカプコン)、2004年にはX BOXで『GUNGRIFFON Allied Strike(ガングリフォン アライド ストライク)』(発売はテクモ)と続編が次々と登場しました。

 残念ながら15年以上続編は途絶えてしまっていますが、今プレイしても十分楽しめるゲームです。可能であれば、現代版の新たな『ガングリフォン』を見たい。筆者はそう願っています。

(早川清一朗)

【画像】ミリタリーファンを魅了した『ガングリフォン』シリーズ

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