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TVアニメ『ダーティペア』の最終回って覚えてる? 人によって内容に齟齬があるワケ

ふたつの最終回はどんなストーリーだったのか

2019年に発売された「ダーティペア COMPLETE Blu-ray BOX」のキービジュアル (C)高千穂&スタジオぬえ・サンライズ
2019年に発売された「ダーティペア COMPLETE Blu-ray BOX」のキービジュアル (C)高千穂&スタジオぬえ・サンライズ

 では、それぞれの最終回はどのようなストーリーだったのでしょうか。

 第24話「かなりマジ? マンションは危険なアドレス」は、マンション住まいの美女連続殺人事件を軸に展開します。最初の被害者が残した「セールスマン」という血文字と、被害者の額にひと文字ずつ書かれた6種類のアルファベット「RPQNBK」だけが手がかりという状況で、おとりとなった「ダーティペア」ことユリとケイの元になぜか次々とセールスマンが現れるミステリー仕立てのストーリーとなっています。脚本は、後に『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』や『仮面ライダーアギト』、アニメ『DEATH NOTE』など多くの名作で熱筆を振るった井上敏樹氏が担当しています。

 アニメ『ダーティペア』は、基本的には単発ストーリーで構成されているため、第24話が最終回でも問題はないのですが、密室劇だったため最後に派手なアクションを期待していた当時の子供たちにとっては少々、肩透かしだったのではないでしょうか。

 その点、第26話「ホ、本気!? 美女にキャノン砲は脱出のキーワード」は、タイトルの段階で大暴れが期待できる、いかにも『ダーティペア』らしい最終回となっています。

 ユリとケイの上司である「グ―リー主任」は、兵器開発研究所を視察した際に警備隊長の「マルカス」に囚われてしまいます。マルカスはグ―リーを人質に取り、さらに新兵器「ゴッド・キャノン」でユリたちの根城でもあるエレノアシティを破壊すると脅し、莫大な額の金銭を要求するも、WWWAは支払いを拒否しました。そしてダーティペアのふたりは、グ―リー救出のため独自に行動を開始します。

 OVAとして製作されたため、当時のアニメとしてはかなりクオリティが高く、派手な銃撃戦も展開される非常に見ごたえのある回となっています。当時『ダーティペア』をご覧になっていた方で、第26話を見たことがない方は、第25話も含めてご覧になってみてはいかがでしょうか。その後に作られたOVAや劇場版など、数多くの『ダーティペア』シリーズ作品を観たくなること請け合いです。

(早川清一朗)

【画像】ケイとユリのビジュアル、劇場版、OVA版、原作版を見比べる←いずれにせよサービス多め(5枚)

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