イケメンだからギリセーフ? 「ダサいTシャツ」で度肝を抜かれる人気キャラ
クールイケメンキャラが選んだダサいTシャツって?

●『【推しの子】』の「星野アクア」
アニメ第2期も放送中のマンガ『【推しの子】』(原作:赤坂アカ/作画:横槍メンゴ)の主人公「星野愛久愛海(愛称:アクア)」は、美男美女がひしめく芸能界のなかでも注目を集めるイケメンですが、残念ながらTシャツのセンスは微妙です。
読者にとって最も印象的なTシャツは、番組の打ち上げに参加したときのTシャツ「BIBINMEN」でしょう。一見すると、アルファベット表記なので、そこまでダサくは感じられませんが、よく見ると韓国料理の「ビビン麺」だと分かります。おしゃれな芸能人の集まる場で「BIBINMEN」Tシャツを着るアクアのいさぎよさが、逆にかっこよく見えてしまうのも不思議です。
また、覆面YouTuber「ぴえヨン」の正体がアクアだと「有馬かな」にばれてしまうシーンでは、「Daisuki」と書かれたシャツで登場しています。ふたりは恋愛関係に発展する可能性を含んだ微妙な関係性であるため、「大好き」に込められたアクアの意図が気になる読者もいたのではないでしょうか。
さらに「B小町」のメンバー「MEMちょ」が年齢詐称を告白するシーンでは、魚のイラストともに、自分の名前と同じ「AQUA」と書かれたTシャツを着ています。アニメではデザインはそのままで、爽やかな水色のTシャツになっているため、一見しただけでは、ごく普通のおしゃな服に見えます。マンガではダサく見えるTシャツも、アニメのカラー版で見ると印象が変わることがあるため、両方を見比べると面白いかもしれせん。
●『カモのネギには毒がある』の「加茂洋平」
マンガ『カモのネギには毒がある』(作:甲斐谷忍/原案:夏原武)に登場する、ペテン師からカモられる人びとを救う天才経済学者「加茂洋平」はTシャツのセンスも天才的です。第1話で「いい国作ろうキャバクラ幕府」Tシャツで登場し、読者に強烈な印象を与えた加茂は、その後も「おな中」「おにゃんこぽん」と、およそ大学教授と思えないTシャツで現れます。
本能のままに好きなTシャツを着ているだけかと思いきや、「おな中」Tシャツには小さく「Same Junior High School」と書いてあり、訳すと「同じ中学校」の文字があるため、暗に「同じ中学校の略だから怪しい言葉じゃないよ」というメッセージとも取ることができ、加茂なりの気遣いを感じさせました。
また、大勢がいる場で「おにゃんこぽん」Tシャツを着用した際に、上にジャケットを羽織ったことも、TPOに配慮した加茂らしい着こなしといえるでしょう。
さらに搾取の仕組みを真面目に解説する場面では、Tシャツの胸元に大きく「エロ幕府」と書かれていました。セリフよりもTシャツの文字が気になってしまうのが、加茂ならではの魅力とも言えるかもしれません。
(LUIS FIELD)