深夜に見たら危険かも? 凄すぎて怖くなってくる声優の名演技エピソード
「名優」と呼ばれるほどの実力をもつ声優は、ときにアニメファンの想像を上回る演技を披露することがあります。喉が焼けるほどの苦しみを表現したり、声色と息遣いだけで多くの視聴者を飯テロへ誘ったりと、もはや伝説級といえる演技の数々を振り返ってみましょう。
服部平次が「高2の英語力じゃねぇ!」

声優はいわば「声」のプロフェッショナルといえる職業で、そのなかでもトップ層に位置する人びとは尋常ではないテクニックを持っています。高度な演技を目の当たりにして、思わず衝撃を受けたという人も多いのではないでしょうか。
色褪せぬ少年ボイスで知られる緒方恵美さんは、主人公の「碇シンジ」役を務めた「エヴァンゲリオン」シリーズで、何度もファンを驚かせてきました。シンジといえば言わずと知れた「エヴァンゲリオン初号機」のパイロットであり、作中では幾度となく悲劇に見舞われるシーンがあります。緒方さんはそのたびにシンジの悲痛な感情を、「シンクロ率100%」な演技力で表現していました。
特に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の物語中盤、初号機の胸が焼かれてシンジがもがき苦しむシーンは、見ているこちらまで胸を締めつけられるような演技です。このシーンの撮影後、喉の調子がおかしくなったという緒方さんは、病院で診察を受けて「火事の現場で熱い空気を吸ったときの状態」と言い渡されたという逸話があります。
このエピソードはYouTubeチャンネル「動画、はじめてみました【テレビ朝日公式】」に投稿されている動画「【緒方恵美】衝撃のアフレコ話を激白!」で、緒方さん本人が語っていたものです。撮影時に庵野秀明監督から、「肺のなかまで全部沸騰していると思って演技してくれ」とオーダーを受けたことも明かしています。まさに、役とシンクロした瞬間でした。
また、ベテラン声優の堀川りょうさんは、ある特技で視聴者を驚かせたことがあります。それは、「服部平次」役を務める『名探偵コナン』の第278話「英語教師VS西の名探偵(後編)」でのことです。
事件に居合わせた「ジョディ・スターリング」に対し、平次が持ち前の英語力を披露するというシーンが登場したのですが、その発音は「高2の英語力じゃねぇ!」といった声がネット上であがるほど、あまりにも流暢でした。
実をいうと堀川さんは「実用英語技能検定」準1級の持ち主です。公式プロフィールにも「演技上、同時通訳可」と記載されており、平次以外にもゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズの「キャプテン・ファルコン」役などで堪能な英語を披露しています。