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『星のカービィ64』発売から20年 まるで理科の実験、冷蔵庫カービィに感動!

2000年3月24日、NINTENDO64ソフト『星のカービィ64』が発売されました。同作から登場した”コピー能力ミックス”は、単体の敵からさまざまな能力を吸収できるのはもちろん、能力同士の掛け合わせによってカービィの姿が約25種以上へと派生するという新要素です。

新要素”コピー能力ミックス”が楽しい『星のカービィ64』

『星のカービィ64』画像はWii Uダウンロード版(任天堂)
『星のカービィ64』画像はWii Uダウンロード版(任天堂)

 2000年3月上旬のある日。筆者が何気なく眺めていたテレビの画面に、まん丸ピンク色のゲームキャラクターが大きく映し出されていました。映像をよく見ると、どうやら「星のカービィ」シリーズ(以下「カービィ」シリーズ)最新作を宣伝するテレビCMのようです。その映像内ではカービィが2体の敵を吸い込み、見たこともない能力を披露していました。この新要素”コピー能力ミックス”を携えて登場したのが、NINTENDO64用ソフト『星のカービィ64』です。

 本作は1998年にリリースされたスーパーファミコン用ソフト『星のカービィ3』の流れを汲むシリーズ作品。ゲームボーイ用ソフトとして誕生した頃から数えると、スピンオフタイトルを含めてちょうど10作目に該当します。前作の発売から約2年を経て対応ハードをNINTENDO64へと移行。グラフィックも3D化を果たして大きく進化し、カービィの丸みをより立体的に感じることができました。

 ゲーム全編を通してプレイヤーは「リボン」と呼ばれる妖精や仲間たちと協力し、星々に闇をもたらす悪の存在と戦うことになります。この辺りのストーリー構成をはじめ、横スクロール形式で進行する各ステージ、敵を吸い込む・吐き出す等々の基本アクションは過去シリーズから丁寧に継承。プラットフォームは違えど、それまで培われてきた”カービィらしさ”は損なわれていなかったように思います。また本編のストーリーモードとは別に3種類のミニゲームも収録済み。そのどれもが単品でやり込める程に満足のいく出来だったのも特徴です。

 ちなみに「カービィ」シリーズの正式タイトルにキャラクターボイスが実装されたのは本作が初。声優の大本眞基子氏が演じるカービィはどれも天真爛漫で可愛らしく、後に続いたテレビアニメやシリーズタイトルへとつながる礎として、本作はカービィの個性を決定づける重要な一作となりました。

冷蔵庫から電球にまで姿を変えたカービィ

 そんな本作が大々的に掲げていたコピー能力ミックスとは、カービィの代名詞とも言えるコピー能力をバージョンアップさせる代物でした。というのも、単体の敵からさまざまな能力を吸収できるのはもちろん、能力同士の掛け合わせによってカービィの姿が約25種以上へと派生したからです。

 個人的な感想を述べるなら、コピー能力ミックスの過程は理科の実験を彷彿とさせます。「こいつを吸い込んで、次はあいつを吸い込むとどうなるんだろう?」という初歩的な興味から始まり、慣れてきた段階で「炎と氷の敵を合体させると中和されるのかな?」と疑問を深めてみるなど、好奇心を否応なくそそられました。加えて当時の筆者が幼さゆえに攻略本やインターネットを頼ることができなかった点も、まだ見ぬコピー能力を自力で見つけ出す楽しさに少なからず寄与していたと記憶しています。

 なかでも特に筆者の大好きなコピー能力は「冷蔵庫」。氷属性と電気属性の敵を吸い込むと、カービィが文字通り家電の冷蔵庫へと変身。キッチンに置いてあっても違和感のないフォルムもさることながら、ドリンクや食べ物をポイッと放り出す光景に大変な感動を覚えました。このほかトゲ状の鉄球や爆発する雪だるま、『星のカービィ3』のキャラクターを模した石像、ピカッと光る電球など、バリエーション豊かな能力の数々に感激する日々。これらはいずれもプレイスタイルの拡張に貢献しただけでなく、コピー能力ミックスを通じてカービィとの新しい向き合い方をプレイヤーへ示してくれたのではないでしょうか。

 発売からはやくも20年を迎えた『星のカービィ64』。NINTENDO64のソフトラインナップを支えた名作として、並びに「カービィ」シリーズの歴史に名を残した3Dアクションゲームとして、今後も繰り返し遊び続けたいと思います。

(龍田優貴)

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