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「ファイヤープロレスリング」PCエンジンからプレステまで語り尽くせぬ「名勝負数え歌」

現実のプロレス界とリンクした、ストーリーモードが熱い

ストーリーモードを搭載した、プレイステーション用の『ファイヤープロレスリングG』(スパイク)
ストーリーモードを搭載した、プレイステーション用の『ファイヤープロレスリングG』(スパイク)

「ファイプロ」シリーズはその後、ゲームボーイ用の『プロレス』、PCエンジン用の『2ndバウト』を経て、スーパーファミコン用の『スーパーファイヤープロレスリング』が1991年に登場。ダメージを受けたレスラーの頭の上に星が出る「ピヨピヨ状態」や「Xボタンでのダッシュ」が追加され、登場レスラーも隠し要素を入れると24名まで増加。このソフトから追加された「道場モード」で“若元一徹”先生に「ダメだ!」と叱咤されながら技を鍛え上げたのも懐かしい思い出です。

 その後、「ファイプロ」シリーズはPCエンジン用の3作目にあたる『ファイヤープロレスリング3 レジェンドバウト』やスーファミの『スーパーファイヤープロレスリング2』、『ファイプロ女子 ALL STAR DREAMSLAM』に続き、プレイステーション用第1弾としてシリーズ初のフルポリゴン作、『ファイヤープロレスリング アイアンスラム’96』も発売(どちらかといえば『キング・オブ・コロシアム』の元祖と呼びたい同作を「ファイプロ』シリーズに数えることには正直抵抗があるのですが)。“名勝負数え歌”のごとく多くのソフトが発売されました。

 シリーズ作のなかで忘れられない要素は、スーパーファミコン用の『スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL』(1994年、以下SPECIAL)やプレステ用の『ファイヤープロレスリングG』(1999年発売、以下ファイプロG)に収録された「ストーリーモード」です。

 今でこそ新日本プロレスを中心に、プロレス人気が再燃していますが、この「ストーリーモード」が追加された90年代半ばから2000年にかけての時代は、UWFが3派(後のパンクラスも合わせると4派)に分裂し、「UFC」や「プライド」が台頭し総合格闘技が盛り上がりを見せた時期です。

 そんな時代を反映してか、『SPECIAL』のストーリーはかなりドンヨリとしたものになっているのですが、ファンの間ではこのソフトを最高傑作とする人も多いようです。筆者としては「若元道場」での記者からのインタビューによって「VIEW JAPAN」や「OLIVE JAPAN」のメジャー団体や格闘技志向の「UWH」、インディー団体の「新生IW」やアメリカなどさまざまなルートに分岐する『ファイプロG』のシナリオの方が好みなのですが、いずれにしても「UWH」と“冴刃明”に対する制作者サイドの過剰な愛が爆発した内容です。

 現実世界の1988年に『新生UWF』が旗揚げされ、ガチガチの“U信者”だった大学時代の筆者(渡辺まこと)も、当然格闘技路線を選び、かなりハマってプレイした記憶があります。

 ここまで書いてもまだまだ語りつくせない「ファイプロ」シリーズですが、その魅力はやはり「現実のプロレスの世界」とリンクしているがゆえ。なかなか筆が止まらないのもプロレスマニアの性(さが)と、お許しいただければ幸いです。

(渡辺まこと)

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