「ここまで来てもしや打ち切り？」　終わり方で物議かもした人気マンガ3選

人気スポーツマンガの最終学年は描かれず？

　ずっと追っているマンガ作品の結末は、ファンにとって注目する重要なポイントといえるでしょう。なかには、最終回で話が急展開し、唐突な終わりを迎えた作品もありました。

●『ダイヤのA』

「ダイヤのA」シリーズ（原作：寺嶋裕二）は、1部、2部が2006年から2022年まで、「週刊少年マガジン」（講談社）で連載された作品です。

　本作では、長野県の中学校でエースだった主人公「沢村栄純」が東京の強豪校「青道高校」へ野球留学し、剛腕投手「降谷暁」や、天才キャッチャー「御幸一也」などの仲間たちと、甲子園を目指す姿が描かれています。

　沢村の最後の夏まで描かれると思われていた本作でしたが、2年生の夏の甲子園の試合中で物語は幕を閉じました。唐突な終わり方に、なかには「打ち切りなのでは？」と疑う読者まで出ています。さらに、最終回では回想で通院する沢村の姿が描かれ、左腕の炎症によってしばらく球を投げられなかったということが判明し、「最終話にもかかわらず、なぜ故障の話題を取り上げたのか」と疑問に感じた人もいたようです。

　ちなみに、原作者の寺嶋先生はX（旧：Twitter）にて「体力的に週刊ペースで原稿があがらなくなってきた事。納得いかない絵が増えてきた事。取材に行く時間を取れなくなった事。他にも理由はいくらでもありますが、何より自分自身が元気のない沢村を見たくなかったし、無理して話を進め、みんなの進路や人生を雑には決めたくなかった」と投稿し、打ち切り説を否定しています。

●『ちはやふる』

　末次由紀先生原作のマンガ『ちはやふる』は、月刊誌「BE・LOVE」（講談社）で2008年から2022年まで連載された作品です。広瀬すずさん主演で、実写映画化もされました。

　物語は主人公「綾瀬千早」が、競技かるたの名人「クイーン」を目指し、仲間やライバルたちと切磋琢磨していくというものです。札を追う際の迫力や、登場人物の人間模様などが大きな見どころのひとつで、特に「千早と新の関係はどうなるのか」という点が注目されていました。

「綿谷新」は、千早がかるたを始めるきっかけとなった人物で、作中でも千早に告白する姿が描かれています。ただ、千早からは明確な返事は返ってこず、最終回は幼馴染「真島太一」と結ばれて幕を閉じました。

　太一は千早に告白し振られた過去がありますが、最後の最後で恋愛成就となりました。千早は太一に対して、異性として意識している描写はあるものの、どちらかといえば大切な友達として接しているシーンが多かったため、読者の間でも「新と間違いなく結ばれると思っていた」などの声があがりました。

　確かに太一は千早を側で支え、彼女に思いを寄せていた重要キャラですが、唐突に感じ困惑した人も多かったようです。