「改変しても正解」「本当にいたんか」 人気女優による奇跡の「実写版ヒロイン」たち
マンガやアニメに登場するヒロインの魅力を3次元で再現するのは、至難の業といっていいでしょう。しかしごくまれに、原作を超えたと言われるほどかわいい、「奇跡の実写版ヒロイン」が生まれることもあるようです。
実写版「芽亜里」……あれ、ご本人ですよね?
マンガやアニメにおいて、魅力的なヒロインの存在は作品の生命線といえます。実写化の際に求められるレベルも高くなるため、原作ファンを納得させるのは簡単なことではありません。ですが作品によっては、ヒロイン役の女優が「2次元キャラ顔負けのかわいさ」を発揮してくれることがあります。
そんな奇跡的な作品のひとつが、2015年に実写ドラマ化された『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(以下:あの花)でした。同作は幼なじみの死をきっかけに疎遠になった少年少女たちの友情と成長を描いた青春群像劇で、どこか儚げな雰囲気をまとった女の子「本間芽衣(通称:めんま)」がメインヒロインです。
実写版ではこのめんま役を、当時14歳だった浜辺美波さんが演じていますが、放送当時の浜辺さんは現在ほどの知名度はありませんでした。おまけに原作の『あの花』には熱狂的なファンも多く、実写化自体に批判的な人も少なくなかった印象です。浜辺さんにかかるプレッシャーは、相当なものだったでしょう。
しかしいざドラマが放送されると、「とんでもねぇ美少女がいる!」「この超絶美少女はいったい誰だ?」と話題となり、浜辺さんの名前を世に知らしめる結果にもなりました。
ちなみに原作のめんまは銀髪のクォーターという設定でしたが、実写版は黒髪の純日本人に変更されています。原作に無理に寄せず、浜辺さんの美少女感を引き立たせる日本人設定にしたことが功を奏したのかもしれません。
また、その浜辺さんが主演で実写ドラマや映画が制作された『賭ケグルイ』にも、抜群の存在感を発揮したヒロインがいました。森川葵さん演じる、誇り高き女子高生ギャンブラー「早乙女芽亜里(さおとめ めあり)」です。
同作はシリーズ累計部数500万部超えの人気マンガを原作とした作品で、上流階級の生徒たちが通う超名門校を舞台に、熾烈なギャンブルバトルが展開されていきます。2018年1月にドラマの放送が始まると、若手俳優たちのオーバーアクト&ハイテンションな演技が話題となりました。
作中には、主人公「蛇喰夢子(じゃばみ ゆめこ)」を始めとして個性的なキャラクターがそろっており、なかでも芽亜里はドヤ顔と絶望顔のコントラストが大きな魅力です。実写版で森川さんは目玉が飛び出そうなくらい大きく目を見開いたり、顔をぐしゃぐしゃにゆがめて泣き叫んだりと、その表情を見事に再現しました。まるで、芽亜里本人を憑依させたかのようなクオリティです。
なお森川さんといえば、ドラマ『監獄学園-プリズンスクール-』の裏生徒会書記「緑川花」役としても知られています。屋外での放尿シーンやディープキスからの鼻血を出しての気絶など、視聴者が心配になるほどの体当たりな演技が注目を集めました。『賭ケグルイ』の芽亜里役は、その経験が存分に活かされた役といえそうです。
そのほか最近の作品では、2022年に放送されたドラマ『彼女、お借りします』でヒロイン「水原千鶴」を演じた桜田ひよりさんも負けてはいません。同作は「レンタル彼女」をテーマにしたラブコメ作品で、累計発行部数1300万部超えの同題マンガが原作です。
原作の千鶴は、街を歩けば誰もが振り返るほどの超絶美少女という設定でした。それに対して千鶴を演じた桜田さんも、ぱっちりとした瞳が印象的で、まるで人形のようなビジュアルの持ち主です。ティーンのカリスマモデルの登竜門「ミスセブンティーン2018」で3000人を超える応募のなかからグランプリに選ばれたこともあり、ドラマが放送された当時のネット記事では「リアルS級美少女」などと紹介されていました。
原作と遜色ない美貌はもちろんのこと、コロコロ変わる表情やかわいらしいしぐさに多くの視聴者がとりこになったことは言うまでもありません。なかでも話題を集めたのが、第4話に登場した「ポッキーゲーム」のシーンです。目を瞑りながらポッキーをくわえ、少しずつ主人公との距離を縮めていく桜田さんの姿には、思わずドキドキしてしまった人も多いのではないでしょうか。
(ハララ書房)