キャストが「解釈一致」すぎ? 公開前から期待、不安が相次ぐ「実写化」話題作
人気マンガを実写化した作品では、どこまで原作の世界観を再現できるのかが重要なポイントになります。そのような不安よりも期待の声が多いほど、キャストやスタッフの布陣に注目が集まる作品が今後に控えています。
久しぶりの競演キャストにファン歓喜
人気マンガの実写化作品では、キャラクターの外見や現実では再現が難しい描写など、原作を映像化するための問題が多くあります。それでもキャストやスタッフの布陣に注目が集まり、再現度の高さが期待される実写版も今後に控えています。
テレビ東京系列で10月22日より放送を予定しているドラマ『ウイングマン』は、1983年から1985年まで「週刊少年ジャンプ」で連載されていた同題マンガ(著:桂正和)が原作です。本作の物語は特撮オタクの高校生「広野健太(演:藤岡真威人)」が、「ドリムノート」を手にし、5分間だけヒーロー「ウイングマン」に変身できるようになったことから始まります。
主演の藤岡真威人さんは『仮面ライダー』で「仮面ライダー1号/本郷猛」を演じた藤岡弘、さんを父に持ち、彼自身も2021年公開の映画『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』で、「本郷猛」役を演じています。
そして、ドリムノートを消滅させるため地球にきた女性「アオイ」を演じる加藤小夏さんは、同じく桂さんの原作を実写ドラマ化した2018年のWOWOWドラマ『I”s』に出演していたほか、2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で脚光を浴びた女優です。
また、制作に東映ビデオが名を連ね、監督とアクション監督は『獣電戦隊キョウリュウジャー』『仮面ライダーフォーゼ』といった代表作を持つ坂本浩一さんが担当するなど、その布陣は日曜日の朝に放送されている特撮作品を思わせます。
その布陣に、SNSでは「藤岡さんの息子が主演で、坂本監督なら期待しかない」「解釈一致どころかその上をいったぞ」「女性が演じるアクションの撮り方が『ウイングマン』の作風にぴったり!」など歓喜の声が出ていました。
特撮作品といえば、12月13日公開予定の映画『はたらく細胞』(原作:清水茜)で「白血球」役を演じる佐藤健さんの初主演は、2007年に放送された『仮面ライダー電王』の「野上良太郎」役でした。『電王』では姉の「野上愛理」役として佐藤さんと共演していた松本若菜さんも、『はたらく細胞』に「マクロファージ」役で出演します。
本作は人間の体内で活動する細胞を擬人化で表現した、同題マンガが原作で、実写で初めて「人間側の世界」も描かれます。こちらは阿部サダヲさんと芦田愛菜さんが不健康な父と健康な娘の親子を演じており、2011年の人気ドラマ『マルモのおきて』を思い出す懐かしい共演が実現予定です。
懐かしい共演だけでなく、スタッフ陣も注目が集まっています。映画『はたらく細胞』では、佐藤さんの代表作である映画「るろうに剣心」シリーズの大内貴仁さんがアクション演出を務めているほか、武内英樹監督と脚本の徳永友一さんも、ともに映画『翔んで埼玉』を制作した間柄でした。
そのほか公開された「NK細胞」役の仲里依紗さん、「キラーT細胞」役の山本耕史さんらのビジュアルも好評で、実写化成功作を作ってきた十分な実績があるキャスト、スタッフをそろえた『はたらく細胞』は、年末の大きな注目作になりそうです。