『ボルテスV』えっ、「革命エンド」…? 切なすぎる死闘も繰り広げられた怒涛の結末
実写ドラマが話題の『ボルテスV』、そのオリジナルアニメの結末は、敵の母星に乗り込んで革命に協力し支配体制を打倒することで地球の侵略を止めるという筋書きもさることながら、美形敵キャラとの顛末など、衝撃の展開を見せました。
侵略者の母星に乗り込んだ「ボルテスV」
1977年から78年にかけてTV放送されていた『超電磁マシーン ボルテスV』は、長浜忠夫総監督が手掛けたロボットアニメで、現在では同じ東映テレビ事業部で制作された『超電磁ロボ コン・バトラーV』や『闘将ダイモス』と合わせ、「長浜ロマンロボ」シリーズの1作とされています。
侵略を受けていた地球側が敵の根拠地へと逆襲を仕掛ける、敵味方の間に身内関係があるなど、翌年に放送された『機動戦士ガンダム』への影響を思わせる要素が散見される点も見逃せません。
また、美形悪役「プリンス・ハイネル」の存在感や角のある無しで決まる身分制度、民衆による革命など、奥深い設定とストーリー展開は子供たちのみならず、アニメを卒業する年代となっていた世代の男女を引き付ける魅力を備えた作品としても注目される存在といえるでしょう。
日本でも人気を獲得した作品ではありますが、さまざまな事情からフィリピンでは国民的作品として愛されており、2023年には『ボルテスV レガシー』として実写ドラマ化されています。劇場作品も作られており、日本でも2024年10月18日に上映開始が予定されているので、楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。
さて、そのような『ボルテスV』の最終回「崩れゆく邪悪の塔!!」では、ボルテスVが皇帝「ズ・ザンバジル」の支配から民衆を解放するために、敵の本拠地「ボアザン星」へ乗り込み、民衆の軍と共に都へ向けて進撃するシーンから始まります。
民衆の指導者は主人公「剛 健一」たちの父親である「剛 健太郎(ラ・ゴール)」です。健太郎はボアザン人であり、父親がボアザン皇帝の弟という高貴な生まれでしたが、角が無かったために人工の角を付けて育てられました。科学者として才能を発揮した健太郎はやがて、皇位を狙うザンバジルによって秘密を暴露され、労奴へと堕とされます。結婚もしていた健太郎は、身重の妻と会う事もできず、のちに風のうわさで出産時に死去したことを知ることとなりました。