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連載再開は絶望的→奇跡の復活を果たした名作マンガ 長期休載作品への希望も

追っていたマンガ作品が休載に入ってしまうのは、ファンにとって悲しいものです。現在でも、休載してから再開の目途が立っていない人気作品がいくつもあります。しかし、過去には、10年以上の休載を経て、連載が再開されたマンガもあったのです。

なんとしても完結を見届けたい!

『ガラスの仮面』第1巻 著:美内すずえ(白泉社)
『ガラスの仮面』第1巻 著:美内すずえ(白泉社)

 連載作家となると、あまりにも忙しいことから、過労などを理由に体調を崩してしまう話を一度は耳にしたことがあるでしょう。そして、ときには無理がたたって、人気のマンガ作品が一時休載や、不定期連載となってしまうことも少なくありません。

 しかし、最近では『HUNTER×HUNTER』連載再開のニュースが入り、大きな話題となりました。そして、過去には十数年以上の休載後、連載が再開されたマンガもあったのです。

 2002年から「月刊少年ジャンプ」にて連載が始まった『冒険王ビィト』(集英社)もそのひとつでしょう。本作は原作に三条陸先生、作画を稲田浩司先生が担当している作品で、大人気作品『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』コンビの最新作として、連載前から話題となっていました。

 舞台は、突如地上に現れた魔人(ヴァンデル)が魔物(モンスター)を操り、人びとを苦しめ続ける「暗黒の世紀」と呼ばれた時代です。そこで正義を信じる主人公の少年「ビィト」が、最強の戦士であった「ゼノン」に憧れ、魔人退治を生業とする「ヴァンデルバスター」に入り、平和のために戦う物語です。

 しかし本作は、約4年後の2006年から休載期間に入ります。その際、作者の体調不良などもうわさされていましたが、約10年の時を経て2016年に「ジャンプSQ.CROWN」にて、中断されていたエピソードの続きが掲載されました。そして、2018年から現在まで後継誌「ジャンプSQ.RISE」にて連載中です。

 また未完のベストセラーとして知られる『ガラスの仮面』(白泉社)も、長期休載からの復活を果たしていました。本作は、美内すずえ先生によって描かれ、1976年より「花とゆめ」にて連載が開始された大人気作品です。そして、長期連載の末、1997年に本作の連載は終了しました。

 本作は、平凡なひとりの少女、主人公の「北島マヤ」が演劇への情熱を燃やし、演劇に全てをかけて才能を開花させていく物語です。しかし、ライバルの存在である、演劇界のサラブレッド「姫川亜弓」の登場により、ふたりは競いながら幻の名作「紅天女」の主役をかけて奮闘するのでした。

 しかし、本作は連載終了後、完全描き下ろしとして2004年にコミックス42巻が発売されます。そして、2008年発売の月刊誌「別冊花とゆめ」にて、43巻以降の内容として約11年越しの連載が再開されたのです。

 現在『ガラスの仮面』は、49巻までの内容をもって連載は再びストップしており、また10年以上も休載している状態です。

 最新刊となる50巻の新情報はありませんが、2015年11月に発売された「別冊花とゆめ(2018年に休刊)」にて、美内先生描き下ろしのイラストとともに「50巻ただいま描いております、お待ちください!」とのメッセージが掲載されていました。連載再開はないにせよ、2024年現在も、ファンが待ち望む幻の50巻となっています。

 このように、10年以上の休載期間を経て、連載が再開した作品はいくつかありました。最近、長期休載から復活した作品といえば、「週刊少年ジャンプ」にて1989年に休載して以降、不定期連載を繰り返している、萩原一至先生の『BASTARD!!』(集英社)が挙げられます。

「事実上打ち切りか?」「もう諦めてる……」などの声も見られましたが、本作は2023年から2024年にかけてTVアニメ化を果たしており、勢いそのままに連載再開にも期待の声が高まっているようです。

 長い間休載が続いている作品は数多くありますが、このように奇跡の復活を遂げた作品もあります。希望を捨てずにいきましょう。

(マグミクス編集部)

【画像】黒目どこ行った? こちらは白目をむく『ガラスの仮面』キャラです(4枚)

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