16年の空白を経た復活劇も? 国民的作品での「声優交代」も高評価だった作品
アニメの放送期間が長いと、何らかの事情で声優が交代することもあります。キャラのイメージが変わるなどファンに心配されることもありますが、成功を収めているキャラも少なくありません。国民的人気アニメの声優交代後に、評価が高かったのは、どのようなキャラだったのでしょうか。
声優自身が驚いたキャスティングも「貫禄があって最高」
声による演技でアニメキャラクターの魅力を最大限に引き立たせる声優は、何らかの事情で交代することもしばしばあります。キャラクターと声優のイメージが強く結びついている場合、ファンとしてはキャライメージが崩れてしまうことが心配になるでしょう。ただ国民的人気を誇るアニメ作品のなかで、声優が交代しても高く評価されたキャラも少なくありませんでした。
●ビッグ・マム
『ONE PIECE(ワンピース)』に登場する「ビッグ・マム海賊団」の船長「ビッグ・マム」こと「シャーロット・リンリン」は大のお菓子好きで、お菓子のために一国を滅ぼす狂暴さや残酷さをあわせ持つ女性です。初めて声を発したのは「魚人島編」にあたるアニメ第571話で、主人公「モンキー・D・ルフィ」との電伝虫での通話でした。
その当時は『トムとジェリー』の「ジェリー」役や『一休さん』の「一休さん」役を務めていた藤田淑子さんが演じ、藤田さんのやや低めで気迫のある声が「ビッグ・マムにハマっている」と評価されていました。
しかし、本格的にビッグ・マムが登場する「ホールケーキアイランド編」では藤田さんが降板します。そして『Dr.スランプ・アラレちゃん』の「アラレちゃん」、『魔法のプリンセス・ミンキーモモ』の「ミンキーモモ」を演じる小山茉美さんが後任を務めました。
かわいらしい少女の声という印象が強い小山さんは、ワンピースオフィシャルメールマガジン「グランドライン通信」のインタビューで、ビッグ・マムのような豪快で強い女性のキャスティングがされたとき、自身でも驚いたことを語っていました。
また、「食いわずらい」という禁断症状を起こしてビッグ・マムが痩せていく描写に対し、小山さん自身がビッグ・マムとシンクロして痩せたようで、共演者も驚いたというエピソードまで明かされています。ネット上では「強い女性を体現したビッグ・マムにピッタリの声だった」「品もあるし貫禄もあって最高だと思う」など、小山さんの演技ならではのビッグ・マムが高く評価されていました。
●花沢花子
2024年10月に55周年を迎える国民的アニメ『サザエさん』に登場する「花沢さん」こと「花沢花子」は、2代目として山本圭子さんが長い間演じていました。2023年10月29日の放送を最後に、『ケロロ軍曹』の「ケロロ」や『犬夜叉』の「七宝」を演じる渡辺久美子さんへ交代しています。
カツオのクラスメイトで、彼のことが大好きな花沢さんは「磯野くーん」とダミ声で呼ぶ姿が印象的なキャラです。2023年11月5日放送の「主婦のいない日曜日」は、交代後の初めての花沢さんの登場で、X(旧:Twitter)では「花沢さんの声」「花沢花子」といった関連ワードがトレンド入りするほど盛り上がりました。
長年勤めた声優の交代でしたが、ネット上では「え、いつの間に変わってたの?」「前の花沢さんと声は違うけど全然違和感がないのがすごい」「ダミ声もちゃんと受け継いでる」など、パワフルな花沢さんに見事にハマる演技で視聴者を驚かせました。