え、WOWOW以外で観られる? 実写『ゴールデンカムイ』で意外と多い心配な事
鈴木亮平はどこへ行った!?
●神配役だからこそ、次なるキャストが心配すぎる!
また、ドラマ版では新キャストが続々と登場してきます。高橋メアリージュンさん演じる「インカラマッ(ラは小文字)」、桜井ユキさん演じる家永、萩原聖人さん演じる辺見、古川雄輝さん演じる江渡貝くぅぅんなどなど、いずれも「その手があったか!」と思わず膝を打つ見事な配役でした。発表をじらされた鯉登少尉役も中川大志さんが演じることが再現度の高いビジュアルとともに発表され、鶴見中尉とのからみを想像するだけでもう、今から脳汁があふれ出そうです。
また9月27日には、陸軍中将であり天才銃器開発者である「有坂成蔵」閣下も浅野和之さんが演じることが発表され、彼が第七師団兵士「二階堂浩平(演:柳俊太郎)」にあるプレゼントを渡す場面も再現されることが確定しました。そして、そのシーンに出てくる謎過ぎる人物、通称「誰なのおじさん」のキャストにも注目が集まります。
ここまで神がかったキャスティングだと、今後登場してくるであろう、あの人やこの人がいったい誰なのか、早くも気になってきます。この世に、そんなに『ゴールデンカムイ』にぴったりな役者さんがいるものなのでしょうか。精子探偵(描かれるとして)を演じる覚悟が問われる宇佐美上等兵は、人気の中年コンビ「門倉看守部長」とアイヌの「キラウシ」は誰が演じるのでしょう。
さらに心配なのが、ロシア人の狙撃手「頭巾ちゃん」こと「ヴァシリ」と、同じくロシア人で反ロシア帝国のパルチザンを率いる「ソフィア・ゴールデンハンド」です。特にソフィアは、女性ながらも岩のような肉体で、すきっ歯にタバコを咥え、「乳丸出し」状態もなんのそのという女傑です。樺太アイヌとポーランド人をルーツに持つ「ウイルク」に井浦新さん、「キロランケ」に池内博之さんを配した制作陣ですから、おそらく日本の役者さんを起用すると思いますが、いったい誰が演じられるのでしょうか。
心配ではなく、多くのファンが「なぜだ!?」と首をかしげていることもあります。それは、ここまでのキャストに鈴木亮平さんがいないことです。実写化発表時や、キャスト情報が出た際も、SNSでは「絶対に鈴木亮平が必要」「鈴木亮平さんがひとり全役やるって聞いていた」「ペラペラ細マッチョじゃなくて、ゴリゴリの筋肉が欲しいのよ! 鈴木亮平が欲しいのよ」などの声があふれていました。
鈴木さんに関しては「菊田特務曹長」役への期待の声も多いですが、個人的な妄想半分で「ソフィア役」のための隠し球の可能性も捨てきれません。カメレオン俳優と名高い鈴木さんですから、人種も性別も超越してソフィアとして登場する可能性もなくはないという気が……しなくもないです。
エピソードもキャストもこんなに心配になるのは、それだけ期待が高いということでしょう。ただ、別件でもうひとつ気がかりなのは、今後の実写版『ゴールデンカムイ』はWOWOWでしか見られないのか、ということです。
SNSでは早くもWOWOWに新規加入したという声もあれば、「ゴールデンカムイだけのために月額2530円(税込み)払うのはキツい」との声も出ています。劇場版はNetflixで配信されており、最近ではWOWOWオリジナルドラマがNetflixやその他サブスクで配信されることも多いので、待っていればWOWOW以外で鑑賞することも期待もできるでしょう。
ちなみに、同じマンガ原作の『アオハライド』(作:咲坂伊緒)は、2023年にWOWOWで実写ドラマ化された際、初の試みとしてWOWOWでの放送後に最新話がTverで見逃し配信されています。さらに『前科者』(原作:香川まさひと/作画:月島冬二)の実写版ドラマ『前科者 -新米保護司・阿川佳代-』(2021年)は、WOWOWでの各話放送後にAmazon Prime Videoで見逃し配信を観ることができました。
とはいえ、ドラマ『ゴールデンカムイ』に関しては、1話がサービスに加入していない人でも無料で観られることが発表されている以外、特にそのほかの配信の情報は出ていません。待ちきれないという人はこのドラマ放送期間だけでも、WOWOW加入を決意するしかなさそうです。
実写版が完結するその日まで、ファンは期待と不安に翻弄されながら、ともに冒険を続けていくしかないのでしょう。
(古屋啓子)