気まずいけど観ちゃいますわ 地上波で「ギリ耐えた」過激マンガ原作ドラマ
マンガを実写化したドラマのなかには、地上波放送でありながら、原作の世界観を忠実に再現し、過激なシーンを描いた作品も存在します。そのような作品では、どのような描写が盛り込まれていたのでしょうか。
熱気漂うなかでまさかのシーン
人気マンガの実写化作品は、キャスティングや再現度などでたびたび話題になるコンテンツのひとつです。なかには、地上波の深夜帯のドラマとして放送されながら、驚くほど過激なシーンが多数盛り込まれた作品も存在します。
●『あせとせっけん』
山田金鉄先生の『あせとせっけん』は、コミック累計440万部を突破した人気マンガで、2022年にMBSドラマ特区枠でドラマ化されました。究極のにおいフェチである「名取香太郎(演:佐藤寛太)」と、汗やにおいにコンプレックスを持つ「八重島麻子(演:大原優乃)」との純愛を描いた作品です。
名取の「においを嗅ぐ」という癖は少し変態的に感じられるものの、原作通り彼の真っ直ぐな性格と、八重島のピュアでかわいらしい姿が見事に再現されています。直接的なシーンこそありませんが、過激な描写は随所に見られました。
八重島の高ぶる気持ちによってかいた汗が蒸気となり、お互いが視認できないほどの熱気が漂うなかで行為に及ぶ場面など、少しユーモラスな演出も描かれています。
視聴者からは「大原さん演じる麻子が健気でいちいちかわいかった」「大原さんのスタイルが良過ぎるけど、彼女のかわいらしさが勝ってさわやかに見られる」「濡れ場はコメディチックな感じだけど、ドキドキした」といった声も出ており、ちょうどいいバランスのドラマとして評価されています。
●『君が獣になる前に』
さの隆先生による原作『君が獣になる前に』は、2024年4月から6月にかけてテレビ東京の深夜枠で実写ドラマ化されました。本作は、主人公「神崎一(演:北山宏光)」が、駅で犠牲者666人もの犠牲者を出した毒ガステロの実行犯「希堂琴音(演:玉城ティナ)」を救うため、事件前にタイムリープし奮闘するという作品です。
グロテスクな描写を多く含んだ本作は、原作と同様に人がバタバタと死んでいきます。衝撃的なテロの場面だけでなく、神崎自身も第1話でタイムリープ前に闇組織と関わりのある「井上カンナ(演:ベッキー)」に背後から銃で頭を撃たれ、大量の血を撒き散らして死亡しました。予想を超える血みどろの展開に、驚いた視聴者も少なくなかったでしょう。
過激な描写に加え、希堂がなぜテロを実行せざるを得なかったのか、彼女の過去に何があったのかといったミステリアスな要素も本作の大きな見どころです。ネット上では、本作について「1話の絶望感から毎話展開が気になった」「ダークな雰囲気でグロも多く満足した」といった感想が見られ、過激な描写ゆえに初回から心をつかまれた人も多かったようです。