マグミクス | manga * anime * game

ガンダムのようでガンダムじゃないちょっとだけガンダムなMS「中身はザク」「ほぼジム」

見た目はガンダム、中身はザク

「RX-78-2 ガンダム」に見えるけど…? 『機動戦士ガンダム サンダーボルト』第16巻 原案:矢立肇、富野由悠季/作画:太田垣康男(小学館)
「RX-78-2 ガンダム」に見えるけど…? 『機動戦士ガンダム サンダーボルト』第16巻 原案:矢立肇、富野由悠季/作画:太田垣康男(小学館)

 機体の本質的な部分でいえば、マンガ『機動戦士ガンダム サンダーボルト』(原案:矢立肇、富野由悠季/作画:太田垣康男/小学館)に登場する「パーフェクト・ガンダム(サンダーボルト版)」も、名前にガンダムを冠しているものの、まったく違う出自を持つ機体です。

 同機は『機動戦士ガンダム』の作中で「アムロ・レイ」が乗った「RX-78-2 ガンダム」をアレンジした見た目をしていますが、脚部や腰回りにジオン軍のMS「ザク」を思わせる動力パイプが見えています。なぜなら正体が「サイコ・ザクマークII」の骨格に「フルアーマー・ガンダム(サンダーボルト版)」の外装を施したもので、ガンダムではなくザクの系譜を持つMSだからです。

 素体がガンダムでありながら、異なる外見を持つ『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の「ガーベラ・テトラ」や、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の『ガンダムグシオン』と似た出自でも、パーフェクト・ガンダムの場合は正反対のような機体だといえます。

 同機をガンダムに偽装した目的は、地球連邦軍の宇宙要塞「ルナツー」に潜入するためであり、ガンダムタイプに見える外装が意味を持ちます。また『サンダーボルト』でも地球連邦軍が、ガンダムの影響力を狙ってジムの頭部をガンダムタイプに変更した量産機「RGM-79/GH ガンダム・ヘッド」などを運用しています。ここでも、異なる系譜を持っていても、見た目をガンダムに寄せることの効果がうかがえます。

 振り返ってみると、設定上はガンダムではないとされる機体でも、ガンダムといえる要素と否定する要素をあわせ持っていることに驚かされます。その理由には、ガンダムの象徴としての存在感と影響力の大きさがあるのかもしれません。

(LUIS FIELD)

【画像】これでガンダムやないってウソやん! こちらがそのガンダムっぽい「ムーンガンダム」と「なんとかムーン」っぽいガンダムです(4枚)

画像ギャラリー

1 2