マーベルの新たな大作『エターナルズ』の重要テーマ? 人間の「多様性」に要注目
ボリウッド俳優が登場、伝統のダンスシーンも?
マーベルが『エターナルズ』で表現する多様性のふたつ目は、「ボリウッド」。キンゴというメインキャラクターのひとりを演じるのはインド人俳優のクメイル・ナンジアニです。キンゴは、表の顔は「ボリウッド映画のスター」という設定のヒーローとして描かれます。
キンゴというキャラクターは、原作では侍の武術を扱う日本の映画スターという設定。今回の『エターナルズ』では日本の設定がインドに変わり、ボリウッドの文化が取り上げられます。
ナイジアニも「リハーサルにいたのがすべて南アジア人だった…それを見た瞬間、感動したよ」「今まで僕たちみたいな人種が(MCUの作品には)1人もいなかったのに、ワンシーンだけでこんなにいるってね」と語るなど、マーベル作品で表現されるインドに驚いていました。
映画では、ボリウッド映画伝統のダンスシーンが入っていることも明らかにされているので、注目したいところです。
コミックで描かれたLGBTQヒーローが映画にも登場

そして、3つ目は『LGBTQ要素』。『エターナルズ』にゲイのキャラクターが登場することは2019年8月、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が明かしており、そのキャラクターがブライアン・タイリー・ヘンリー演じる「ファストス」であることがわかっています。男性パートナーとの間には子供もいる設定で、劇中にはファストスとパートナーのキスシーンを入れるといいます。
ファストスは発明家、建築家、兵器製造者、技術者と、さまざまな顔を持ち、超人的なパワー、念動力やテレポートなども行うスーパーヒーローですが、戦闘を好まないという特徴をもったキャラクターです。映画では彼のキスシーンの撮影で多くのスタッフが涙したともいわれており、性的マイノリティの表現には注目です。
アメコミにおいては、性の多様性を描くことはそれほど珍しくなく、昔から登場しているキャラクターをLGBTQに変更したパターンもあります。映画『X-MEN』にも登場した氷の能力をもったミュータント「アイスマン」も、のちにゲイと判明し、それを自覚したことで今まで生きてきた自分と未来の自分と向き合う……という展開も描かれています。
2022年に公開予定の映画『ソー:ラブ・アンド・サンダー(原題)』では、女性戦士・ヴァルキリーがバイセクシャルであるという設定が描かれると明らかにされています。今後のMCU(同一の世界観のもと製作されるマーベルヒーローの映像作品群)でも、セクシャルマイノリティのキャラクターが多く登場する可能性が広がっていくでしょう。
(大野なおと)



