初代『ドラクエ』りゅうおうから“世界の半分”をもらった勇者の「その後」は? 「ビジュアルも衝撃的」
初代『ドラクエ』で、勇者が誘惑に負ける。そんな悲劇的結末の先にある『ドラクエビルダーズ』で、元勇者と思われる人物が。「やみのせんし」と勇者を結びつける断片に迫ります。
「世界の半分」をもらった勇者の末路
1986年に発売された初代『ドラゴンクエスト』で多くのプレイヤーを驚かせた展開といえばラスボスである「りゅうおう」から持ちかけられる「味方になれば、世界の半分をやろう」という提案です。きっぱりと断ればバトルに突入しますが、この提案を受け入れることもできます。
しかし、うまい話はそうそうありません。この提案を了承すると、与えられるのは「やみのせかい」。ゲームの進行はここで止まり、直前に「りゅうおう」から教わる復活の呪文を入力しても、レベルは1に戻され、ゴールドや所持品もなく、ゲーム進行も巻き戻ってしまいます。
あまりの事態に驚いた人も少なくないかと思いますが、ここまで王様から聞いていた復活の呪文は当然有効なので、プレイヤーたちはそちらをもう一度入力し、改めて「りゅうおう」の討伐へと向かいました。
しかし、こうしたプレイヤーの体験とは別に、「やみのせかい」を選んだ勇者に、その先の物語があった模様です。
●「バッドエンド」の先にある新たな物語を紡ぐ『ドラクエビルダーズ』
初代『ドラクエ』の世界は、その後『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』へとつながりますが、実は「やみのせかい」を選んだ後の世界を描く作品も存在します。それは、『ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ』です。
『ドラクエビルダーズ』は、初代『ドラクエ』と同じ「アレフガルド」を舞台としており、勇者が「りゅうおう」の提案を受け入れた後の世界を描いています。この世界における勇者が愚かな判断をしたため、アレフガルドはすっかり荒廃してしまいました。そんな世界を、『ドラクエビルダーズ』の主人公が少しずつ立て直していくのです。
その過程で主人公は、「やみのせんし」という人物と出会います。その風体は、『ドラクエ』ファンにはおなじみの「ごろつき」のデザインがベースになっており、顔まで覆ったマントに筋肉質の身体、そしてパンツ、王冠、手袋、ブーツを身に着けています。
この「やみのせんし」が、初代『ドラクエ』で「りゅうおう」の提案を受け入れた勇者では、とまことしやかに囁(ささや)かれています。