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初代『ドラクエ』りゅうおうから“世界の半分”をもらった勇者の「その後」は? 「ビジュアルも衝撃的」

「やみのせんし」が勇者だと考えられる理由が……!

初代『ドラクエ』で「りゅうおう」からの誘惑に負けると、荒廃した世界が幕を開ける。
初代『ドラクエ』で「りゅうおう」からの誘惑に負けると、荒廃した世界が幕を開ける。

●装備や肩書に、元勇者を思わせる片鱗が……

「やみのせんし」が元勇者と推測される大きな理由は、その装備にあります。さきほど述べた衣装のほか、「やみのせんし」は剣と盾を装備しており、その武具のデザインが「ロトのつるぎ」と「ロトのたて」に酷似しているのです。

 ロトの武具を装備していることから、この人物がロトの血を引いていると考えられます。武具が偽物という可能性もありますが、『ドラクエビルダーズ』ではロトの血筋を持つ人物(当時の勇者)が世界の荒廃に加担しました。そうした悪名をわざわざ偽るのも、不自然な話です。

 また、「やみのせんし」が持つ剣と盾には、ロトの武具の象徴である「赤い宝石」がありません。はめ込んでいたであろう穴が見えるので、これが本物だとすれば、宝石が外されたものと思われます。「りゅうおう」の誘いに乗ったことで勇者の資格が失われ、その象徴を取り上げられてしまったと考えれば、「赤い宝石」がないのも納得です。

 そして極めつけは、戦う前に表示される彼の肩書きです。「やみのせんし」は、「いつわりの王」という肩書きを持っていることが示されます。闇に包まれたアレフガルドで、ロトの武具を手にした、「いつわりの王」。そうした情報から「やみのせんし」の正体を考察すると、多くの人が「あの時の勇者」を連想し、誤った選択の成れの果てでは……と指摘されています。

* * *

「やみのせんし」の素性は、作中ではっきりとは明言されていません。そのため、「やみのせんし」=初代『ドラクエ』の勇者、と決定づけることができないものの、多くの情報が正体を示唆しているのも事実です。

 もし、「やみのせんし」が元勇者だとすれば、勇者の資格をはく奪され、王としても「いつわり」に過ぎず、輝かしい栄光とは無縁の存在になり果てています。一方、「りゅうおう」の誘いを跳ね除け、見事打ち取った場合の勇者は、さらなる冒険に旅立ち、子孫に新たな国を残し、その痕跡は『ドラクエ2』へと受け継がれました。

「りゅうおう」への返答ひとつで、一変していまう勇者の顛末。その行く末を、改めて見届けて見るのも一興でしょう。『ドラクエビルダーズ』は、Nintendo Switch版、PlayStation 4版、Steam版、スマートフォン版がリリースされています。未プレイの方は、この機会に「やみのせんし」と対面してみてはいかがですか。

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(臥待)

【画像】えっ、見た目こわっ! こちらが「世界の半分」をもらった闇落ち勇者のビジュアルです(5枚)

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