『ワンピ』ガープに鍛えられたルフィが「覇気」知らなかったの何で? 最近出てきた説とは
人気マンガ『ONE PIECE』で途中から登場する能力「覇気」は、一部で「後付け」設定だと指摘されています。しかし、ファンの間では新たな解釈が生まれ、話題を呼んでいます。ルフィがなぜ覇気の存在を知らなかったのか、彼の「生い立ち」に関わる説が浮上しているのです。
ガープの異常なトレーニング法に答えあり?
マンガ『ONE PIECE』に登場する「覇気(はき)」とは、全世界の全ての人間に差潜在する力であり、相手の「気配」をより強く感じることのできる「見聞色」や、「悪魔の実」の能力者に対抗できる「武装色」、素質を持つ者だけが使える「覇王色」の3つに分類されます。
作中では「新世界編」以前にも何度か「覇気」を使った描写が登場するものの、主人公の「モンキー・D・ルフィ」が覇気の存在をしっかりと認識し、理解するのは、コミックス61巻597話のことでした。そのため、一部のファンからは「後付け」設定だったのでは、と指摘されることもあります。しかし、最近は「後付け疑惑」を払拭するような説得力がある考察も出ており、反響を呼んでいるようです。
コミックス45巻432話では、ルフィの祖父で「海軍の英雄」と称される「モンキー・D・ガープ」が、幼少期のルフィを「千尋の谷へ突き落した」「夜の密林(ジャングル)へ放り込んだ」「風船にくくりつけて どこかの空へ飛ばした」と、小さい子供相手に信じられないようなトレーニングをさせていたことが判明しました。
それを聞いた「サンジ」が「ルフィの底知れねェ生命力の根源を見た気がした……!!」と驚いていたように、ルフィの強靭な身体や生命力はガープによって鍛え上げられたことが分かります。実はこのルフィの生い立ちが、「彼が覇気を知らずに成長した」背景にあるのではないか、と推測されています。その理由には、ガープが何十年も日課にしている「軍艦バッグ」にありました。
コミックス107巻1087話で明かされた軍艦バッグの内容は、サンドバッグの代わりに廃船場にある軍艦の装甲を殴り続けるというものです。軍艦を殴り続けるだけでも超人的な修行ですが、さらにガープは「軍艦バッグ」を行う際に、覇気を一切使わなかったといいます。
同話では「軍艦バッグ」の説明をする海軍本部准将「ブランニュー」も、「『英雄』たちの強さは生まれ持ったものじゃない!!!」と断言していました。この発言からも、ガープは安易に覇気に頼るのではなく、あくまで基礎能力を鍛え上げることを重視していたと考えられます。そのような考え方をするガープは、自分が作中トップクラスの覇気使いであっても、孫のルフィに対してあえて覇気を教えなかったのではないか、とささやかれているのです。
この説の通りなら、ルフィが海に出て数々の冒険をしてからも覇気の存在を知らなかったことにも納得がいきます。この考察を知ったファンからは、「これこそガープの英才教育」「この説なら違和感ない」などの声があがりました。また「たとえ覇気が後付け設定だとしても、キャラクターの生い立ちや性格を生かして上手くつなげてるよね!」など、作者である尾田栄一郎先生のストーリー構成に感心する声も出ています。
後付け設定と思われがちな覇気ですが、今回の説は、ストーリー上の矛盾点を解消するだけではなく、キャラクターの性格や教育方針にも追及した深い考察として話題になっていました。ガープの考え方について本編で具体的に語られるかは不明ですが、納得できる説として支持されているようです。
(LUIS FIELD)