「続編」がトラウマになったケースも? 色んな意味で心に残る衝撃アニメ映画
賛否両論の嵐を巻き起こした予想外の結末
●『トイ・ストーリー4』
結末が悲しかった、とは別のベクトルで多くの人にトラウマを植えつけた作品が『トイ・ストーリー4』です。
『トイ・ストーリー』といえば、カウボーイ人形の「ウッディ」をはじめとするおもちゃたちの活躍を描いたピクサーのCGアニメーションで、これまでのシリーズでは、子供たちと過ごす楽しい時間こそがおもちゃにとっての幸せであることが語られてきました。
しかし『トイ・ストーリー4』は、そうした今までの信念や回答を一転して否定するような内容になっています。「おもちゃは人間に愛されるだけが価値じゃない」「自分の心で望んだ道を進んでいける」と、言わんばかりのラストを迎えるのです。
もちろんこの結末に対して、「今までの3作とは違う目線で観たらシンプルにおもしろい」「需要のなくなったおもちゃが勇気を出して輝ける場所に行く感じが感動する」などの肯定的な意見もあがっていますが、強い拒否反応を示した人も少なくありません。そもそも、2010年の『トイ・ストーリー3』があまりにもきれいで感動的な結末を迎えていたため、4が作られること自体にも否定的な声が出ていました。
「トイ・ストーリー4なんて最初からなかった」「4? そんなものは知らない」「トイ・ストーリーは3で終わり」などと、存在そのものを記憶から抹消しようとする人もいるほどです。3でいなくなっていた陶磁器製のおもちゃ「ボー・ピープ」の再登場と活躍など、見どころも多いのですが、不遇な扱いを受けています。
ちなみに2026年には、シリーズ最新作『トイ・ストーリー5』が公開予定となっています。監督と脚本を手がけるアンドリュー・スタントン氏によると、今作は「おもちゃVS.電子機器」がテーマになっているそうです。今なお『トイ・ストーリー4』にある種のトラウマを抱えている人が多いなか、最新作ではどのような物語が描かれるのでしょうか。
(ハララ書房)