めっちゃ「黒塗り」規制されてる… それでも地上波放送が不思議だった衝撃アニメ
マンガやアニメに登場するグロ描写や鬱展開、その他過激な場面は、たびたび波紋を呼びます。トラウマ展開にはさまざまな種類が存在しており、なかには地上波放送にて、規制がかかってしまうほどインパクトを残した作品もあったのです。
当たり前だけど地上波では規制だらけ
マンガやアニメに登場する「過激描写」はインパクトが強い分、特に話題となりやすいトピックです。キャラデザとのギャップによるグロ描写や、地上波で放送されているのが不思議な性的な場面など、さまざまな作品が話題になってきました。なかには放送時にさまざまな修正が入ったアニメもあります。
たとえば、2016年に「小説家になろう」で連載が始まった人気ライトノベル『回復術士のやり直し』(著:羽賀ソウケン)は、虐げられ続けた主人公の復讐譚で、その過激さはかなりのものです。本作は2021年にアニメ化され、TOKYO MXなど地上波でも放送されました。
舞台は剣と魔法のファンタジー世界で、元は農民主人公「ケヤル」は「癒」の勇者であることが分かり、「ジオラル王国」の第一王女「フレア・アールグランデ・ジオラル」のもとで勇者として魔王を倒すために旅立ちます。しかし、その後の彼には地獄が待っていました。ケヤルは人間扱いされずに、回復のための道具のように利用され、薬漬けにされただけでなく、男性からの性的暴行まで受けるのです。
その後、魔王討伐の際に魔王の体内から魔力を増幅させる「賢者の石」を手に入れたケヤルは、「賢者の石」と自分の真の「回復」の力を使い時間を逆行します。壮絶な体験をして人格もゆがんでしまったケヤルは、その後の2回目の人生でフレアやほかの勇者たちに容赦のない復讐を仕掛けていきました。
フレアは性的暴行ほか過酷な拷問を受けて、顔と記憶を改変されケヤルの従者「フレイア」となり、男装の麗人で同性愛者の「ブレイド」は、ケヤル(ケヤルガと改名)の罠で、男たちに貪り食われる悲惨な最期を遂げます。
そのほかいろいろと衝撃シーンが続き、地上波の「テレビ放送ver.」では当然ながらカットや、場面の黒塗り処理がいくつもありました。それでも起きていることは想像がつくため、地上波で放送されていることに驚いた視聴者の声も多く出ています。
そのほか、グロシーンが多いアニメとして有名なのが『東京喰種(トーキョーグール)』でしょう。原作は「週刊ヤングジャンプ」(集英社)にて連載され、実写映画化なども果たした人気作です。
本作は人を喰らう「喰種(グール)」が潜む東京が舞台で、主人公の「金木研」は自分を食べようとして事故死した喰種「神代利世」の内臓を移植されてしまい、「半喰種」としての人生を歩むことになります。
人間と喰種、両方の立場を持つことになった金木の心の葛藤と激しい戦いが描かれる本作は、喰種が人肉を捕食するシーンのほか、数々の残酷描写も登場し、地上波放送では一部規制がかけられていました。放送時は、「ずっとずっと暗い」「グロ描写苦手な人には確実におすすめできない」と衝撃を受けた人や、「グロイけど規制だらけ。死んでも規制、拷問でも規制、何も見えないよ」「戦闘シーン気合入ってたのに規制で真っ黒だったり反転したり台なし」と残念がる人の声も出ています。
さらに、ギャップにだまされたという人も多いアニメ『エルフェンリート』も、見る人を選ぶ作品でしょう。岡本倫先生による同題原作マンガは、「週刊ヤングジャンプ」にて連載されていた人気作です。
主人公は、見えない腕を持ち、人類を淘汰する可能性を秘めた「突然変異体」として、極秘裏に離島の研究所で拘束される少女「ルーシー」です。そのルーシーは1話で、警備員を大量殺害し脱走します。このシーンだけでも腕や首が飛ぶスプラッター描写が続出し、ここで視聴を断念する人も多かったのではないでしょうか。
その後も、残酷な描写は続き、かわいらしいキャラデザとは裏腹に、両目を潰したり、胴体や四肢の切断したりと、直視できないほどリアルな場面が描かれます。本作は日本国内で地上波はもちろん、CS放送局でも規制が入って放送され、さらに2015年に中国、2021年にはロシアで、国内放映が規制、または禁止される事態となりました。
視聴者からは「1話からインパクト強すぎ」「止めながら観ないと無理」「ストーリーはかなり面白いんだけど……」「グロを耐えてもそもそも話が重い」など、さまざまな感想が見られます。残酷描写に耐えて鑑賞した人からは「いじめや差別だったりそれによって生じる孤独について描かれてるシーンは見てて印象に残ったし考えさせられた」「差別の先にある奇跡が本当に素晴らしかったし感動」「人種差別、嫉妬、いじめ、内容が重かったし、グロい1話で切ろうかなって言ってたけどほんと最後まで見て良かった」と、熱い感想が出ている名作です。
(マグミクス編集部)