『ワンピ』黒ひげの壮大な計画の内? 海賊島の「世界政府加盟」の狙いの先には何が
マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』第1080話にて、「黒ひげ」の口から「海賊島ハチノス」を世界政府の加盟国にしたいという野望が語られました。これまで計画的に行動し、成り上がってきた黒ひげのこの野望は、いったいどこにつながっているのでしょうか。
黒ひげの最終的な目的は?
人気マンガ『ONE PIEC』に登場する四皇「黒ひげ」こと「マーシャル・D・ティーチ」は、主人公で同じ四皇の「モンキー・D・ルフィ」と相対するキャラとして描かれてきており、ネット上では長年「ラスボスではないか」という声があがっています。その黒ひげは原作1080話にて、「黒ひげ海賊団」の拠点である「海賊島ハチノス」を、「世界政府」に所属するひとつの国家にする夢を掲げていました。
世界政府は、『ONE PIECE』の世界に存在する170国以上が加盟している組織です。4年に一度、この加盟国のなかから50の国の王が集まり「世界会議(レヴェリー)」が開かれ、世界中のさまざまな案件について議論が行われます。
ルフィや黒ひげは「海賊」という立場で、世界政府とは対立する存在ですが、その黒ひげはなぜ自らの拠点を世界政府の加盟国にしたいのでしょうか。
黒ひげは以前から、「世界を取る」という野望を掲げています。「バナロ島」でルフィの義兄「ポートガス・D・エース」をスカウトした際には、「おれと一緒に世界を取ろう」と発言していました。最近では1107話で、黒ひげの部下の「ヴァン・オーガー」と「カタリーナ・デボン」も、五老星「ジェイガルシア・サターン聖」に本当の狙いを聞かれ、「世界」と答えています。
また、黒ひげは非常に計画的な男として知られており、440話で「成り上がる手段は もう全て計画してある」と自ら発言しているように、実際に現在では四皇の地位にまで上り詰めました。海賊島を世界政府加盟国にすることも、それが目的ではなく彼の計画遂行のための手段のひとつだとも考えられます。
かつて黒ひげは「王下七武海」にわずかな期間だけ所属しましたが、それは海底大監獄「インペルダウン」に権限を使って入りこみ、凶悪犯たちを逃して仲間にする手段にすぎませんでした。世界政府所属国家の王になりたいのも、意外な理由かもしれません。
たとえばハチノスが世界政府加盟国になれば、必然的に黒ひげがその国の王となり、上述した世界会議に出席することができるでしょう。黒ひげ海賊団の五番船船長兼航海士「ラフィット」は、詳細は不明ですが他者を催眠にかけて操る能力を持っています。彼が国王となった黒ひげと一緒に世界会議の場に行けば、他の王たちに催眠をかけ、会議を黒ひげの思い通りに進めることができるかもしれません。
黒ひげと対照的な発言をすることが多いルフィは、同じく海賊王を目指しながらも、かつて「俺は”海賊王”になるんだよ!!!偉くなりてェわけじゃねェ!!!」「支配なんかしねェよ この海で一番自由な奴が海賊王だ!!!」と、名声や権力には興味を持っていないこと語っていました。その反対だとすれば、黒ひげはやはり「支配」する側に回るために海賊王になりたがっているのでしょうか。
1080話の段階では、黒ひげは世界政府との交渉材料として「海軍の英雄」である大佐「コビー」を人質にし、現時点では元祖「海軍の英雄」の中将「モンキー・D・ガープ」を手中に収めています。また、ハチノスを離れて単独行動しているラフィットは、1126話で「革命軍」による「天竜人」への兵糧攻めを観察しており、さらに黒ひげから何かしらの「準備」を進めるように指示を受けていました。
ファンの間では、黒ひげはこの先ガープの命と引き換えに世界政府加盟を切り出すという見方が多いですが、そこからあとの野望はどこまで広がっているのか、現状何を準備しているのか、気になるところです。
(LUIS FIELD)