『ガンダム』演出ミス? いくら見返しても納得できない「疑惑シーン」たち
『機動戦士ガンダム』には、ファンがいくら見返しても分からない「疑惑シーン」が存在します。
ファンも目を疑う衝撃シーン
「ガンダム」シリーズの記念すべき第1作目『機動戦士ガンダム』は、ファンであれば繰り返し観てしまうほどの魅力があります。しかし、ファンがいくら見返しても分からない、設定が矛盾していそうな「疑惑シーン」が存在します。
●ガンダムのビーム・ライフルを弾いたザクレロ
まず取り上げたいのは、異形なビジュアルが存在感を放っているモビルアーマー「ザクレロ」に関するものです。このザクレロには「そんな仕様あったの?」という驚きの描写がありました。
本機が登場したのは、第32話「強行突破作戦」。開発途中で放棄されたジオンの宇宙戦用モビルアーマー「ザクレロ」のテストパイロットだったデミトリーは、上官「トクワン」の仇討ちのため、本機を持ち出して勝手に出撃します。
そのザクレロがハヤトのガンタンクと交戦中、アムロの乗るMAモードのガンダムによって、遠距離からビーム・ライフルを射撃されます。作画上は、ビームが右目付近に当たったように見えますが、なぜかザクレロは無傷。アムロは「外れたのか?」とつぶやきます。
続いてガンダムとザクレロの一騎打ちの場面で、両機のすれ違いざまにアムロはビーム・ライフルを再度発射。今度はビーム・ライフルが明らかに直撃したように見えたものの、またもやザクレロはビームを弾いたように無傷でした。
ザクレロにビームを防ぐ「Iフィールド・バリア」が搭載されていたのなら納得できますが、こちらが搭載されるのは、後に登場するビグザムが初です。よっぽどザクレロの装甲が厚かったのか、それにしても無傷だったのは納得できないところです。
●ガンダムの謎のおしゃべり機能
アムロが操縦する「ガンダム」には、コアブロックシステムや大気圏突入用の耐熱フィルムなど、さまざまな有用な機能やシステムが備わっています。そんななか、一度しか登場しなかった「謎機能」が存在します。
第18話「灼熱のアッザム・リーダー」において、マ・クベとキシリアが乗るモビルアーマー「アッザム」と交戦したアムロ。アッザムが放った特殊兵器「アッザム・リーダー」によって、ガンダムの表面温度は4000度に達します。
窮地に立たされるなか、突如、いかにもSF的な甲高い機械音声がコックピット内に流れ始めます。「パイロット及び回路保護のため、全エネルギーの98%を放出中」と伝え、ガンダムに備わっているコンピュータの音声であることが判明します。
我々の現実世界で浸透しつつある、対話型の人工知能や音声というわけでもなく、一方的に状況を伝えるのみではありましたが、コンピュータが勝手に全エネルギーの98%も放出してしまい、これにはアムロも「98%? それじゃ動けない!」とボヤいていました。
不思議なのは、ガンダムがしゃべったのは、この1回だけという点です。シャアとの激戦でも、ガンダムのピンチはたびたびあったはずですが……謎は深まるばかりです。