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『がんばれいわ!!ロボコン』公開へ。特撮史で見逃せない、ロボコンの果たした役割とは

『がんばれいわ!!ロボコン』が2020年7月31日に公開すると発表されました。オリジナル『がんばれ!!ロボコン』は東映のロボットコメディ路線の元祖であり、リメイク版『燃えろ!!ロボコン』は仮面ライダー復活のきっかけとなった作品です。

『がんばれ!!ロボコン』に始まる東映ロボットコメディ路線

1974に登場し愛され続けている、ロボコン(画像:東映)
1974に登場し愛され続けている、ロボコン(画像:東映)

 東映は映画『がんばれいわ!!ロボコン』を2020年7月31日(金)に公開することを、この4月に発表しました。

『ロボコン』のオリジナルはNET(現在のテレビ朝日)系列で放送された『がんばれ!!ロボコン』(1974~1977年)。原作は『仮面ライダー』の石ノ森章太郎氏で、ロボット学校の生徒ロボコンが、A級ロボットを目指して人間社会で奮闘する様を描いた特撮ホームドラマです。全118話が製作・放送され、最高視聴率は29.2%を記録しました。

『がんばれ!!ロボコン』以降も、東映はロボットの繰り広げるコメディー作品を世に送り出しました。『がんばれ!!ロボコン』の後番組『ロボット110番』(1977年)を経て、「不思議コメディーシリーズ」(フジテレビ系)の『ロボット8ちゃん』(1981~1982年)や『バッテンロボ丸』(1982~1983年)、『もりもりぼっくん』(1986年)、メタルヒーローシリーズの『ビーロボカブタック』(1997~1998年)、『テツワン探偵ロボタック』(1998~1999年)へと、ロボットコメディー路線は継承されました。

 そして『がんばれ!!ロボコン』から25年の時を経て製作されたのが、『ロボコン』のリメイク版『燃えろ!!ロボコン』(1999~2000年)です。1998年に石ノ森章太郎氏が逝去されたことや、当時香港で起こったロボコンブームをきっかけに製作されました。

『ロボコン』は晩年の石ノ森氏がリメイクを希望していた作品でもあります。ロボコン以外の生徒ロボットは一新され、ロボコンの声優も変更されましたが、ガンツ先生役の野田圭一氏はオリジナルから続投しました。

 メイン監督を務めたのは前作『がんばれ!!ロボコン』の助監督だった坂本太郎監督。坂本監督は『バッテンロボ丸』で監督デビューし、その回の脚本を手がけた浦沢義雄氏との長年のコンビとしてファンには知られ、『燃えろ!!ロボコン』でもタッグを組んでいました。坂本監督が最後に参加した『海賊戦隊ゴーカイジャー』(2011~2012年)でも、浦沢氏とのタッグ回が2本あります。

『がんばれいわ!!ロボコン』の脚本は浦沢氏が手がけ、監督を『仮面ライダークウガ』(2000~2001年)のメイン監督で「平成仮面ライダーシリーズ」の主力監督のひとりである石田秀範氏が担当すると発表されました。石田監督も「ヒデ・I」名義で『燃えろ!!ロボコン』に参加し、浦沢氏が手がけた脚本を計3本演出しています。

 また石田監督が『クウガ』のメイン監督に選ばれたのは、浦沢氏の脚本を忠実に演出した『テツワン探偵ロボタック』第14話「恋する餃子の涙」での映像センスを買われてのことといいます。

【画像】昭和・平成・令和を駆け抜ける!「ロボコン」作品たち(6枚)

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