夢の英雄「タイガーマスク」描いた『プロレススーパースター列伝』、衝撃受けた真相の数々
究極の「梶原ファンタジー」? 佐山サトル氏描いた物語
ちなみに、実在の「タイガーマスク」は人気絶頂だった1983年9月に突如引退し、テレビ朝日系列で放映されていた『欽ちゃんのどこまでやるの!?』にゲスト出演。マスクを自らの手で脱いでしまうのですが、当時の筆者は「正体=佐山サトル」であることを知った風な気分であったにも関わらず、バラエティー番組ではじめて見た素顔に衝撃を覚えたのも、今となっては懐かしい思い出です。
そして衝撃といえば、この『列伝』。
やはり、後から知る「真相」があれよ、あれよと出てくるのですが、実際の佐山選手が白覆面の「ティグレ・エンマスカラド」、あるいは目のまわりにメーキャップでくまどりを描いた「ミスター・カンフー」として活動した事実はないとのこと。メキシコ時代のライバル、「ブラック・ブロンコ」も架空のレスラーであったことを知った時のショックは、「火の酒テキーラ」をあおらなければ忘れられなかったことは言うまでもありません。
現在、ニュースによると初代タイガーマスクこと佐山サトル選手はパーキンソン病の疑いがあると診断され、闘病生活を送っているとのことですが、やはりそこは夢の英雄。今は回復の方向に向かっているそうです。
たった2年弱の活動期間にも関わらず『四次元殺法』で一大ブームを巻き起こし、後の『UWF時代』に『スーパータイガー』に名を変え、『シューティング(修斗)』を設立し、現在の総合格闘技の礎を築いたといっても過言ではない希代の天才レスラー、初代タイガーマスク(ザ・タイガーやタイガーキングに関しては割愛)。
『列伝』ではメキシコの「ウルトラマン」戦で一旦物語の幕を閉じますが、レスラーとしてのキャリアは紆余曲折を経て62歳の今もなお現役。病を克服し、再び元気な姿を現実のリングで我々に見せてくれることを祈るばかりです。
(渡辺まこと)



