『ラグナロクオンライン』 引きこもりだった私に、人とのつながりを与えてくれた存在
『RO』内で出会った人たち。そしてGvGへ

半ば引きこもりになっていた筆者にとって、『RO』内で出会う人との会話は貴重な癒しになっていました。あの世界には本当にいろいろな人がいました。不登校の高校生、主婦、留年を繰り返している大学生、そして社会人。いつしか筆者にとって、家にいながらにして多くの人と会話ができるツールとして、『RO』はなくてはならないものとなっていたのです。
やがて、GvGが実装され、砦の宝箱がおいしいと聞いた筆者は、仲間と共に参戦することにしました。プロンテラ南の臨公広場にチャットを出して人を募集して戦いに臨み、何度か砦を確保したこともあります。やがて戦力確保のために複数のギルドと連合を組むようになりますが、戦力の確保、必要なアイテムの入手、他ギルドとの交渉、報酬の分配など、膨大な作業を担うことになってしまいます。社会人として積んだ技術や経験がなければおそらくこなしきれなかったでしょうが、それでもつらくなってきたので正社員としての再就職が決まった段階で、GvGを引退することになりました(それまでも派遣で何度か仕事はしていました)。
それでも共に熱を入れて活動していたメンバーたちとは、15年以上が経過した今でも連絡を取り合っています。良き友人を得られたのが、筆者にとって『RO』最大の収穫と断言できます。
その後もプレイは一応続けてはいたのですが、やがて熱も冷め、たまり場にしていたモロクが壊滅した際に、『RO』自体もやめてしまいます。数年前に無料期間を利用して一回プレイしてみたのですが、もう操作方法すら分からなくなっていたことに、経過した年月の長さを思い知らされました。
BOTの蔓延、ラグのひどさ、人間関係の軋轢など、今思い返せば厳しい面も多々存在したゲームでしたが、それでも今なお、あの頃の楽しかった記憶は、筆者にとっての宝物となっています。
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(早川清一朗)