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『未来少年コナン』が放映された1978年 日本は空前のアニメ&SFブームに沸いた

『ガンダム』に影響を与えたSF作品

『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』DVDリミテッド・エディション(20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン)
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 1978年のポップカルチャーシーンを語る上で最も重要なのは、SF映画『スター・ウォーズ』のシリーズ第1作が日本で劇場公開されたということです。洗練された宇宙船やストームトルーパーなどのデザインは、まさに衝撃的でした。ジェダイの騎士たちが操るライトセーバーは、『機動戦士ガンダム』のビームサーベルに影響を与えることになります。

 前年の1977年に米国で公開された『スター・ウォーズ』によって、日本にもSFブームが到来することを見越し、東映は深作欣二監督に『宇宙からのメッセージ』を作らせ、日本での公開が1978年6月だった『スター・ウォーズ』よりも少し早い4月に公開しています。『宇宙からのメッセージ』は興収的には惨敗しましたが、東映は同年7月から真田広之主演のTVドラマ『宇宙からのメッセージ 銀河大戦』(テレビ朝日系)をオンエアします。『宇宙からのメッセージ』のミニチュアなどが、ちゃっかり流用されていました。

 アニメブームとSFブームが融合し、1978年は数多くのSFアニメが話題を呼びました。 NHKは『未来少年コナン』の後番組に米国のSF作家エドモント・ハミルトン原作の『キャプテン・フューチャー』を、フジテレビはタツノコプロの人気アニメ『科学忍者隊ガッチャマン』の4年ぶりとなる続編『科学忍者隊ガッチャマンII』を放映。テレビ朝日系で放映された巨大ロボットアニメ『闘将ダイモス』は、聖悠紀さんがキャラクターデザインを手掛けたイケメンキャラたちで女性ファンの人気を集めました。

「幸せの予感」に震えた1978年

『無敵鋼人ダイターン3』 (C)創通・サンライズ
『無敵鋼人ダイターン3』 (C)創通・サンライズ

 1978年に放映された巨大ロボットものと言えば、富野由悠季監督の『無敵鋼人ダイターン3』(テレビ朝日系)も忘れられません。富野監督の前作『無敵超人ザンボット3』がシリアス路線だったのに対し、『無敵鋼人ダイターン3』は明るくコミカルな内容でした。

 それだけに、主人公の波嵐万丈が父親の残した負の遺産・ドン・ザウサーを倒した最終回は、何とも言えない寂寥感が漂いました。復讐を遂げた万丈が姿を見せないラストシーンが、とても印象的でした。また、『ダイターン3』が商業的に成功したことで、富野監督は『機動戦士ガンダム』に挑戦できたことも特筆するべきでしょう。

 1978年はプロ野球のヤクルト・スワローズが初優勝を遂げ、薬師丸ひろ子さんが角川映画『野性の証明』で女優デビューを果たし、サザンオールスターズが「勝手にシンドバッド」で賑やかなデビューを飾った年でもあります。

 1979年の『機動戦士ガンダム』と『ルパン三世 カリオストロの城』を経て、1980年代に日本のアニメ文化は百花繚乱の時代を迎えます。『未来少年コナン』のエンディング曲になぞらえれば、1978年はアニメファンが「幸せの予感」に震えた年だったのではないでしょうか。

(長野辰次)

【画像】夢中になったアニメ、覚えてる? 1978年発表の作品たち(8枚)

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