ミステリー漫画『ミステリと言う勿れ』 コロナ禍の今、夫婦が円満に暮らすヒントが?
主人公の名言が話題を呼んでいる、マンガ『ミステリと言う勿れ』。作中で語られる主人公の鋭い目線での例えや、哲学的とも言えるウンチク話に共感の声が集まっています。コロナ禍の今だからこそ、世の中のお父さんが耳を傾けたい名言をご紹介します。
「ものの見方の変革にカタルシスを感じる」の声
「このマンガがすごい!2019」「マンガ大賞2019」を受賞した田村由美氏によるマンガ『ミステリと言う勿れ』(小学館・全6巻)の主人公の名言が話題を呼んでいます。本作は、分類としては少女マンガですが、内容は男性でも楽しめる内容のミステリー。
物静かで、カレー作りが好きな、主人公の大学生・久能整(くのう・ととのう)が、相手を責める訳でもなく、淡々と答えていき事件を解決していく様子が、他作品のミステリーとひと味違う雰囲気を醸し出す物語です。そのなかで語られる主人公の鋭い目線での例えや哲学的とも言えるウンチク話にも引き込まれていきます。
ある日突然、警察に任意同行された整に、近隣で起こった殺人事件の容疑がかけられます。しかもその被害者は、整の同級生。次々に容疑を裏付ける証拠を突きつけられた整は一体どうなる……? という内容から始まるストーリーです。
主人公・整の深くて印象に残る名言に注目が集まる本作のなかでも、現在のコロナ禍においても、家事は妻に任せきりな世の中のお父さんが耳を傾けたい名言をご紹介します。
妻が泣いて喜んだゴミ捨てとは?
取り調べ中、妊娠5か月の妻がいるという男性刑事は、整に対して「ゴミ捨てとかはしているんですよ。少しは手伝っているって感謝してほしいわ!」と言う。それに対し、整は「ゴミ捨て……どこからですか? お宅にゴミ箱はいくつあります? ゴミ捨てって家中のゴミを集めるところから始まるんですよ」と言い、分別・袋の取り替え・生ゴミの水切り、排水口の掃除、ゴミ袋の在庫チェックなど、ゴミ捨てに行く前のプロセスが「むしろ大変な作業」だと伝えます。「それで感謝しろって言われても、奥さん身体がしんどいんじゃないですか」。
翌日、ゴミ捨てをイチからやってみると大変さに気付き、妻が泣いて喜んだと刑事は幸せそうに語ります。
現在の私たちに求められる「ステイホーム」の時期に、在宅している夫が家事をちょこっとだけ手伝って「やってやった感」を出すよりは、いつもはどうやっているのかを妻に聞いてから一緒に行うだけで、ともに過ごす時間が増える夫婦のあり方が変わる……そんな示唆に満ちたエピソードです。