外出自粛の今こそ! 実用的で普通すぎない「グルメマンガ」おすすめ3選
新型コロナウイルス感染症の影響でなかなか外に出られない今、ストーリーとグルメ両方の観点から楽しめる「グルメマンガ」が改めて注目されています。そこで今回は、作中の料理を実際に作って味わえる「実用的なおすすめグルメマンガ」を3つご紹介します。
実用的グルメマンガの定番といえばこれ!ドラマ化、アニメ化もされた人気作
新型コロナウイルス感染症の影響で外出自粛が続くなか、いかに毎日に楽しみを添えるか、外出せずに乗り切るかが課題となっています。そこで改めて注目されているのが「グルメマンガ」の存在。マンガなら過去や未来、ファンタジーな世界や異世界さえも簡単に行けてしまいます。そこに身近な「食」という要素が加わることで、世界観をよりリアルに想像できるのです。
そのなかでも登場する料理を実際に作って味わうことができる、実用性も兼ね備えたグルメマンガは、五感で作品の世界を疑似体験でき、この外出自粛が必要である今にぴったり! そこで今回は、登場する料理も一緒に味わってほしいグルメマンガを3つご紹介します。
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●料理のアイデア満載!『ホクサイと飯さえあれば』
ひとつめは、『ホクサイと飯さえあれば』(鈴木小波/講談社)。大学進学を機に上京し、一人暮らしを始めた女の子・山田ブンが、ぬいぐるみの「ホクサイ」とともに自由気ままに料理を楽しむマンガです。買った炊飯器が届かずご飯を空き缶で炊いたり、激安サンドイッチをおいしくするためにマヨネーズを自作したりと食への執念を感じさせるような料理も多く、見ている人をワクワクさせてくれます。
もちろん奇抜な料理だけでなく、魔法瓶で作る甘酒やミートボールスパゲティ、ジップロックで作るクッキー、ナスたっぷりの夏野菜ラーメンなど、料理に興味がある人なら思わず作りたくなる料理も満載。節約料理系かと思いきや、調理器具や食器にこだわってみたり、たまにちょっとだけ高級な食材を買ってみたりと、一人暮らしのリアルな「料理好き」の楽しみ方が網羅されています。レシピを分量付きでまとめてくれているのもうれしいポイントです。
●『Fate』の日常系スピンオフ『衛宮さんちの今日ごはん』
ふたつめは、『衛宮さんちの今日ごはん』(著:TAa、只野まこと、その他:TYPE-MOON/KADOKAWA)。『Fate/stay night』から派生した作品で、「食」に特化しているほんわかとした雰囲気のグルメマンガです。料理を作るのは、主に衛宮士郎。一つ一つ手際よく丁寧に仕上げられていく料理は素朴ながらも本格的で、料理をおいしく作るコツがこれでもかと詰め込まれています。調理中の様子もしっかりと描かれているので、まるで料理番組を見ているかのよう!
「あったか寄せ鍋」や「さらりといただく冷やし茶漬け」「フライパンだけで作るローストビーフ」など季節やイベントを感じられるメニューも豊富で、シリアスな本編とは打って変わってわいわい楽しそうに食卓を囲むキャラクターに癒されます。セイバーの幸せそうな表情を見ていると、「この時間がずっと続けばいいのに」と思わずにはいられません。こちらも分量付きのレシピが掲載されているので、料理初心者でも問題なくチャレンジできます。
そうきたか!「和食材で作る洋食」の発想が新鮮すぎる
●洋と和のコラボがおいしそう『巫女と狛犬のおそなえ御飯』
最後は、『巫女と狛犬のおそなえ御飯~もぐもぐ世界のグルメ~』(宝井サト/マッグガーデン)。閑静な住宅街にある夕倶利神社で巫女を務めている風間伊吹と、狛犬の阿近、吽近たちの洋食ライフを描いた作品。この神社では、元々神様の意向で狛犬たちの食事は和食と決まっていました。しかし狛犬たちが「わしょくあきた!!」と言い出したことから、伊吹は神社にある食材をうまく使いつつ狛犬たちのためにこっそり洋食作りをすることにします。
お米から自作した米粉の生地とお餅で作ったチーズもどきのピザや、鯛を使って作るフィッシュバーガー、油揚げのガレットなど、“洋”の中に“和”を織り交ぜているものが多く、逆にそれが新鮮でマネしてみたくなります。料理を作る際、足りない食材を別なもので代用することが多々ありますが、こうした工夫もまた料理の楽しみの1つですよね。このマンガは、そういった“楽しい気づき”を与えてくれるという意味でもおすすめです。こちらも、分量付きで分かりやすく安心して作れます。
どの作品も、料理好き、グルメ好きなら思わず「なるほど」「そうきたか」と言いたくなる工夫が凝らされていて、実用的でありながら普通すぎないのが魅力。キャラクターたちが味わった味や香りを、ぜひ実際に体感してみてください。
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