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「耐性がない人は回れ右」「音までトラウマ級」R指定不可避の実写化映画

残虐なシーンが続出するマンガの実写化は、「年齢指定しないでやるならモザイクばっかりになりそう」「アニメならまだしも、リアルでやれるの?」と、懸念の声がSNSを中心に巻き起こることも少なくありません。そういった懸念を吹き飛ばすかのように、「ここまで?」とファンも圧倒された、衝撃の実写化作品もありました。

実写でやるともう「目も当てられない」

窪田正孝さん(2020年2月、時事通信フォト)
窪田正孝さん(2020年2月、時事通信フォト)

 激しい暴力、人体破壊が描かれるマンガの実写化は、発表時「2次元だからまだしも、実写化するのはエグ過ぎるだろ」「マンガだから読めるけど、リアルになったら吐きそう」といった声も多くあがります。そんな懸念をよそに、年齢制限を設けたうえで果敢にも実写で衝撃描写の数々を再現しようとした作品もありました。

 2016年に公開された映画『アイアムアヒーロー』は、花沢健吾先生による日本を舞台にした本格ゾンビマンガの実写化作品です。

 突如として広まった原因不明のウイルスによって、ゾンビと化した人間、通称「ZQN(ゾキュン)」がパニックを引き起こした世界が描かれており、特殊造形担当の藤原カクセイさんの技術を活かした、全身の血管が浮き出たZQNのビジュアルが強烈な印象を残しています。

 また、頭部を破壊しない限り活動を続けるZQNを倒すため、主人公「鈴木英雄(演:大泉洋)」が散弾銃でZQNの頭部を撃ち抜くシーンも複数回登場しました。血しぶきが飛ぶ、頭部が破壊されるといった刺激の強いシーンを理由にR15+指定となっており、「家で何か食べながら観られる作品じゃなかったけど、邦画でここまでやれるのすごい」「原作もなかなかエグいけど、実写になったことでより際立ってた」と、リアルなゴア表現に圧倒された声も多く見られました。

 同じくゾンビを描いた2015年の『新撰組・オブ・ザ・デッド』も、生々しい凄惨なシーンを理由にR15+指定にされた映画です。映画公開前に、「コミック乱ツインズ」でマンガ版も連載されていました。

 新撰組隊士の「屑山下衆太郎(くずやま げすたろう/演:日村勇紀)」が、噛まれてゾンビに変貌し、京都内でもゾンビパンデミックが蔓延していく本作では、刺激の強い肉体破損描写も当たり前のように描かれています。ゾンビ作品に時代劇の要素も加わり、人の首が血しぶきとともに飛ぶシーンもありました。

 人気芸人の日村さん主演の映画として、ゆるいコメディーを求めて観に行った方も多かったようですが、「なめてたらけっこうグロかったから、人によっては注意かも」「画面が暗くてもグロシーンがキツかった。これでR15+はそりゃそうだろと」など、予想以上の刺激の強さに驚きの声もあがっています。

 また近年では、押切蓮介先生原作の『サユリ』が、衝撃的ホラーとして話題を呼びました。郊外の家に引っ越した一家が、家に棲みつく少女の霊「サユリ」に家族が次々と惨殺されていくという物語です。念願のマイホームを手に入れ、幸せだったはずの生活が一転し、姉は包丁で自らの首を刺して、弟は吹き抜けから落下するなど、凄惨な最期を迎えていきます。

 強烈な殺傷、流血描写でR15+指定となった本作は、残酷ホラーとしての前半と、生き残った長男「神木則雄(演:南出凌嘉)」と突如認知症から覚醒した祖母「春枝(演:根岸季衣)」によってサユリへの復讐が始まる後半で、雰囲気が大きく変わるのもポイントです。

 最終的にポジティブな後味の本作には、「ホラーとかグロが苦手な人、後半から一気に面白くなるから申し訳ないけど頑張ってほしい」といった反応もあり、前半部分が人に勧めるのにはネックだと感じている人も少なくありません。また、後半でもサユリの過去に関して、原作にはない悲惨でおぞましい要素が加わっているので注意が必要です。

 原作マンガの凄惨さを再現した映画といえば、『東京喰種 トーキョーグール【S】』も負けてはいません。

 人肉しか食べられない種族「喰種(グール)」が潜む東京を舞台に、「半喰種」となってしまった主人公「金木研(演:窪田正孝)」が葛藤を抱えながら喰種との戦いに挑んでいくという物語で、人間が殺され、捕食されるシーンが多々描かれています。1作目よりも厳しいレーティングのR15+指定となった『東京喰種 トーキョーグール【S】』では、喰種しか入れない会員制のレストランで生きたままの人間を解体するショーが開催される場面もありました。

 また、2作目のメインキャラ「月山習」を演じた松田翔太さんは、金木に執着する変態性を恍惚の表情を交えながら完全再現していることも話題となっています。ファンからは「冒頭で目玉をくり抜いてモグモグ食べるシーン、グロいのに上品に見えるからすごい」「追い詰めた金木くんを骨折させるシーン、音もリアルでグロかった」と、松田さんがノリノリで演じた過激シーンも評判でした。

(田中泉)

【画像】え…っ?「窪田正孝さんがとんでもない姿に」こちらがR指定のマンガ実写版です(6枚)

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