怖いけど続編も楽しみな配信限定ドラマ 原作マンガの残り部分はさらに「過激すぎ」
ダークな世界観や残酷な描写が特徴の青年マンガは、実写化にあたってより生々しく再現されることも多く、原作ファンであっても視聴をためらう人もいるでしょう。しかし、配信サービス限定ドラマならではの過激な表現を取り入れつつも、思わず引き込まれる作風で人気を博した実写作品もあります。
配信限定だからこそなせる過激さかも?

近年は、不気味な世界観や残酷な展開のあるマンガを実写化した配信サービス限定のドラマも増えており、地上波では考えられないような過激な場面も多々再現されています。当然万人向けではありませんが、キャストの熱演や圧倒的な世界観で人気を博し、続編が待ち望まれる作品に注目します。
●『今際の国のアリス』
2020年にNetflixオリジナルシリーズとして配信された『今際の国のアリス』(原作:麻生羽呂)は、夢や目標を失った主人公「アリス(演:山崎賢人)」が、親友の「チョータ(演:森永悠希)」「カルベ(演:町田啓太)」とともに、突然放り込まれた「今際の国」で命をかけた「げぇむ」に立ち向かう物語です。
理不尽なゲームで生き延びるために、アリスは持ち前の観察力と判断力を発揮するも、馬のマスクを被った鬼から必死に逃げる者が次々と銃殺されたり、親友ふたりが目の前で爆死したりと、過酷な運命に翻弄されます。ネット上のレビューでは「命懸けのなかで成長していく様が圧倒的スケールで最高」「絶望的なのになんだか次も見たくなる」など、容赦ない展開や圧倒的な世界観が高く評価されました。
本作はシーズン1、2ともに、世界各国で大きな注目を集め、2025年2月12日に開催されたNetflixラインナップ発表会「Next on Netflix 2025」では、待望のシーズン3が9月に配信スタートすることが発表され、ファンの期待が高まっています。
●『ガンニバル』
2022年にDisney+にて配信されたドラマ『ガンニバル』(原作:二宮正明)は、家族とともに山間部の村へ赴任した警察官「阿川大悟(演:柳楽優弥)」が、村に伝わる「人喰い」の噂を追うサイコスリラー作品です。危険な村の謎だけでなく、大悟の内に潜む狂気や暴力性も徐々に露わになり、緊張感のある展開が続きます。
「ホラー特有の疎外感や、閉鎖的な田舎村の気持ち悪い空気をたっぷり味わえる」「治安の悪い柳楽優弥がとにかく最高」「柳楽くんの綺麗な顔面から発する暴言に興奮した」など、作り込まれた世界観や柳楽さんの演技に絶賛の声が集まった本作は、3月19日(水)よりシーズン2が配信される予定です。
シーズン2は原作の完結までの物語が描かれる予定で、シーズン1序盤で死亡した物語のキーパーソン「後藤銀(演:倍賞美津子)」の過去編にも注目が集まっています。若き日の美しい銀を演じるのは、『全裸監督』シーズン2などの演技でも注目を集めた恒松祐里さんです。いろんな意味で恐ろしく過酷な銀の過去の物語は、配信限定の年齢制限付き作品とはいえ、どこまで再現できるのでしょうか。
●『七夕の国』
超能力とミステリーを取り込んだ伝奇SFマンガを実写化した『七夕の国』(原作:岩明均)は、2024年にDisney+にてドラマ化されました。超能力「小さな穴を開ける力」を持つ大学生「南丸洋二(ナン丸 演:細田佳央太)」は、ビルや人が謎の「球体」に丸くえぐられる怪事件を追い、超能力の謎や事件の真相に迫ります。
「球体」が人体を破壊する場面では、下半身だけになった遺体や、露わになった内臓などがVFX技術を駆使してリアルに再現されました。過激描写も果敢に再現し、緊迫感あふれる本作は「実写だとより怖いし、こんなに面白くなるのか」「原作準拠のストーリーで、深い哲学要素も楽しめた」と、原作ファンからも好評を集めています。
※山崎賢人さんの「崎」は「たつさき」
(LUIS FIELD)