マグミクス | manga * anime * game

再現度高すぎな実写版主人公 原作者「心配が一気に吹き飛んだ」ファン「元から似てる」

実写化で原作ファンが特に注目するのは、主人公の再現度です。ビジュアルはもちろん、原作だからこそ成立していたキャラクター設定を、驚くほど再現していたドラマもありました。

「本人連れてきた?」ってレベルの主人公

「休息と回復を認め合う社会へ」supported by EVEのイベントに参加した際の菜々緒さん
「休息と回復を認め合う社会へ」supported by EVEのイベントに参加した際の菜々緒さん

 実写化の成功の鍵は、なんといっても「キャラクターや世界観をどこまで再現できるか」です。特に主人公は原作の看板でもあるからこそ、再現度は特に重要といえます。

 いまなおハードルの高い実写化ですが、主人公を演じた俳優に「もう本人では?」と原作ファンも思わずうなったドラマもありました。

●『無能の鷹』鷹野ツメ子(菜々緒)

 はんざき朝未先生によるマンガ『無能の鷹』は、2024年にドラマ化されました。ぱっと見はとても有能そうでありながら、実は壊滅的に無能な主人公「鷹野ツメ子(演:菜々緒)」と、同期入社で地味ながら仕事はできる「鶸田道人(演:塩野瑛久)」がタッグを組んで奇跡を起こします。

 菜々緒さん演じる鷹野はスマートで自信に満ちあふれた振る舞いから、新入社員とは思えないオーラを持つキャラクターです。しかし、実際は書類のコピーすらできず、「燃費」という漢字が読めずに「もえぴ?」と聞いてくるほどのポンコツさを見せています。それでも、なぜか相手からの誤解が良い方向に働き、うまくことが運んでしまうのです。

 菜々緒さんは鷹野のビジュアルと近かったこともあり、実写化が発表された際はSNSに「原作読んでたときから、絶対菜々緒さんにやってほしかったからうれしい」「もともと新卒に見えないからいまの菜々緒さんでぴったり」と、喜びの声が続出していました。原作者のはんざき先生も「鷹野が菜々緒さんに決まったことで心配が一気に吹き飛んだ」とコメントしており、生みの親も納得の再現度だったことがうかがえます。

●『ワタシってサバサバしてるから』網浜奈美(丸山礼)

 自称「サバサバ女」をめぐるコメディーマンガ『ワタシってサバサバしてるから』(原作:とらふぐ/マンガ:江口心)は、2023年にドラマが放送されました。

 本作の主人公「網浜奈美」は、「サバサバ」を免罪符に上から目線で周囲にアドバイスしたり、根拠のない自信で偏った主張を繰り返したりと、迷惑な主人公です。女子力の高い後輩に粘着し、嫌がらせを繰り返すなど主人公らしからぬ行動さえも見せています。

 原作の網浜は何かとヘイトを集めてしまうキャラクターですが、ドラマ版ではややチャーミングで愛嬌のある描かれ方になっていました。網浜を演じたのはモノマネ芸人の丸山礼さんで、悪気なくクライアントを怒らせ、仕事もせずやりたい放題の破天荒なキャラクター描写には「ムカつき度よりもおもしろが勝ってるからこれは良い実写」「もう丸山さん以外にできる人いなくない?」と、ポジティブな反応も多く見られます。

 ドラマはシーズン1の好評を受け、2025年3月31日からNHKでシーズン2の放送も決定しています。シーズン2では舞台を出版社から高校へ移し、まさかの教師に転職した網浜のさらなる活躍が見られそうです。

●『珈琲いかがでしょう』青山一(中村倫也)

 移動珈琲屋「タコ珈琲」の店主「青山一」が、行く先々で出会う客を珈琲とさりげない言葉でいやす群像劇である『珈琲いかがでしょう』(作:コナリミサト)は、2021年にドラマが放送されました。物腰が柔らかく、人生に少し傷ついた客に珈琲を振る舞いながら、寄り添う言葉をかける青山を中村倫也さんが演じています。

 中村さんと青山はビジュアルや雰囲気が似ていることから、連載当初からファンの間で主演に推す声も多く、中村さん自身も「お待たせしました、といったところでしょうか。これで僕以外の役者が演じていたら何よりもまず僕が文句を言っていたと思うので、良かったなと思います(笑)」と、原作ファンの声が届いていたことを踏まえてコメントを寄せています。

 作中で青山は人殺しをも請け負う元ヤクザだったことが明らかになり、回想シーンでは金髪で感情が欠落したような表情も描かれていました。珈琲屋の店主である穏やかな表情と、過去の陰鬱な時代とのギャップは、さまざまな役柄を演じ分ける高い演技力が持ち味の中村さんだからこそ、再現できたと言えるでしょう。

(田中泉)

【画像】え…っ?「まんますぎる」「観ただけで笑える」 コチラが菜々緒さんが超絶ビジュアルのまま再現した「超ポンコツ」キャラです

画像ギャラリー