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今こそ読みたい『銀河英雄伝説』 バージョンは7種類も、選び方は?

「このキャラだれだっけ?」をフォローしてくれる電子書籍版

『銀河英雄伝説』第1巻 黎明篇(らいとすたっふ文庫/らいとすたっふ)
『銀河英雄伝説』第1巻 黎明篇(らいとすたっふ文庫/らいとすたっふ)

 1982年の第1巻刊行以来、徳間書店を代表するベストセラーのひとつだった『銀英伝』ですが、2007年に東京創元社へ円満移籍。創元SF文庫で再文庫化されました。

●「創元SF文庫版」(2007年~2009年)

 徳間デュアル文庫版を底本にしていますが口絵や挿絵を外し、1巻1冊で構成。各巻巻末にSF/ミステリ作家や評論家による新解説を収録しています。本伝全10巻、外伝全5巻というラインナップになりました。ただし、外伝1巻だった『黄金の翼』は外伝第5巻に変更。外伝1巻~4巻はトクマ・ノベルズ版の並びに戻り、外伝5巻には田中芳樹氏のロングインタビューも収録されています。また、『銀河英雄伝説』をさらに楽しむためのガイドブックとして徳間書店より刊行された『銀河英雄伝説事典』も創元SF文庫版で再刊されました。

●「マッグガーデン・ノベルズ版」(2018年~2019年)

 2度目のアニメ化作品である『銀河英雄伝説Die Neue These』の放送と同時期に本伝全10巻を刊行(外伝は未刊行)。B6サイズのソフトカバー本で、アニメのキャラクターデザインを担当した菊地洋子氏が表紙イラストを描き下ろし。また、従来の版と比べて文字を大きく読みやすい仕様になっているのも特徴です。さらに各巻末には、往年のファンも唸る裏話が満載の田中芳樹氏の新規録り下ろしインタビューが収録されています。

●「らいとすたっふ文庫版」(発行:らいとすたっふ 2012年~2014年)

 田中芳樹氏の所属する作家事務所「らいとすたっふ」の独自レーベルから刊行された『銀英伝』唯一の電子書籍。各ネット書店で配信されています。刊行ラインナップは創元SF文庫版と同じですが、各巻末の解説は未収録(外伝5巻の著者インタビューは収録)。また、外伝5巻は「短篇集」に改題されています。

 これらのなかで絶版になっていないのは、創元SF文庫版、マッグガーデン・ノベルズ版(在庫は少ない模様)と、らいとすたっふ文庫版だけ。特徴を比較して好みの版を選んで欲しいのですが、筆者のオススメを挙げるなら、らいとすたっふ文庫版。文字のみのシンプルな表紙は少し寂しいですが、本文をワード検索できるのは非常に便利。「この人はどんなキャラだっけ……」と思った時、ネットで検索すると、結果やサジェストでネタバレを目にする危険もありますが、既読ページのなかでの検索なら悲しい事故は起こりません。

 とはいえ、読み終えた本を棚に並べて、長編を読み切った達成感を堪能するのも読書の楽しみのひとつ。ともかく、どんな形であれ、未読の人にはぜひ触れて欲しい作品です。

 現在、NHK Eテレで毎週月曜22:50から放送中の『銀河英雄伝説Die Neue These』は全24話が制作されており、本伝第2巻までの内容が描かれています。放送のペースに合わせて原作を少しずつ読み進め、第24話の放送後、続きが待ちきれなくなったら第3巻以降を読む……といった楽しみ方もオススメです。

(丸本大輔)

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