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6月4日は「ムシの日」。脳裏に焼き付く『みなしごハッチ』ほか昆虫アニメ4選

子供の頃に昆虫図鑑に夢中になり、毎日のように昆虫採集に出かけていた記憶の持ち主は多いと思います。マンガやアニメーションにも、昆虫たちをモチーフにした作品がいろいろとあります。子供心に強烈なインパクトを与えた『昆虫物語 みなしごハッチ』ほか、選りすぐりの「虫アニメ」をご紹介します。

手塚治虫原作のSFアニメ『ミクロイドS』

『ミクロイドS』DVD-BOX(エイベックス・ピクチャーズ)
『ミクロイドS』DVD-BOX(エイベックス・ピクチャーズ)

 6月4日は「ムシの日」です。“カマキリ先生”としておなじみの俳優・香川照之さんならずとも、夏が近づくこの季節は、昆虫採集に熱中した少年時代を思い出す人もいるのではないでしょうか。「ムシの日」にちなんで、昆虫をモチーフにしたアニメーション作品を紹介したいと思います。

 昆虫好きで有名な漫画家といえば、手塚治虫さんです。本名の手塚治に「虫」を付けてペンネームにするほど、虫たちの不思議な生態に魅了されていました。ひとりの女性が美しく成長していく様子を、蝶の羽化に例えた『人間昆虫記』など、昆虫好きらしいマンガを発表しています。

 1973年にNET(現在のテレビ朝日)系列でTV放映された『ミクロイドS』も、昆虫世界への想いがあふれる作品でした。主人公はヤンマ(CV:井上真樹夫)、アゲハ(CV:鈴木弘子)、マメゾウ(CV:曽我町子)の3人。『マジンガーZ』のような巨大ヒーローではなく、昆虫サイズの小さなヒーローたちが大活躍します。

 ヤンマはトンボ、アゲハは蝶、マメゾウは甲虫類。それぞれ特徴のある、分かりやすいキャラクターでした。アリが異常進化を遂げたギドロンの放つ改造昆虫軍団と、ヤンマたちは戦います。TVアニメは分かりやすいヒーローものになっていましたが、原作コミックは昆虫の大群が襲来して東京が壊滅してしまうなど、かなりハードな内容です。無料配信中されているTV版第1話を視聴した後は、原作コミックもおすすめします。

※『ミクロイドS』は、東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネルで第1話が無料配信されています。

タツノコプロが放ったトラウマ作『みなしごハッチ』

アニメ『みなしごハッチ』の音楽集、「みんなで歌おう!みなしごハッチ 限定版」 (日本コロムビア)
アニメ『みなしごハッチ』の音楽集、「みんなで歌おう!みなしごハッチ 限定版」 (日本コロムビア)

 昆虫が主人公のアニメといえば、多くの人の記憶に残っているのが『昆虫物語みなしごハッチ』でしょう。タツノコプロが制作した『みなしごハッチ』は、フジテレビ系で1970年~1971年に全91話が放映されました。スズメバチに襲撃され、女王バチであるママと生き別れたミツバチの男の子・ハッチ(CV:栗葉子)が主人公です。ママを探して、ハッチが孤独に旅を続けるというロードムービーでした。

 多くの人が『みなしごハッチ』を忘れられずにいるのは、子供向けとは思えないほど超シリアスな物語だったからです。ハッチは親切なシマコハナバチのおばさんに拾われて育てられるのですが、おばさんの実の子供たちからは「自分たちと姿が違う」といじめられます。昆虫の世界は、差別や暴力のオンパレードです。

 子供時代のトラウマを解消するつもりで、DVD化された『みなしごハッチ』を久しぶりに視聴してみたのですが、さらなるショックを受けました。第24話「海を見たカゲロウ」は強烈なエピソードです。ハッチは「海が見たい」というカゲロウと仲良くなり、一緒に海へ出かけます。ところが、カゲロウの寿命は4~5日のため、途中でダウンしてしまいます。ハッチに支えられ、なんとか海に到着するカゲロウですが、最後に「ハッチ、ありがとう」という言葉を残して寿命が尽きてしまうのです。なんという無常感でしょう。

 最終回間近になって、ハッチはようやくママに再会できるものの、そこに至るまでに登場キャラクターたちは次々と亡くなっていきます。演出家チームに、のちに『伝説巨神イデオン』(1980年)をつくる富野由悠季監督がいたことも見逃せません。

【画像】無類の「虫好き」、手塚治虫氏による昆虫マンガ作品たち(7枚)

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