大人の事情で「封印」されたジャンプアニメ3選 配信も円盤もなし←悔やまれる
いまやスマートフォンひとつでアニメやドラマが視聴できる時代ですが、世の中には配信はおろか、映像ソフトも発売されていない作品が存在します。そしてそれは、近年軒並みヒットを記録している「週刊少年ジャンプ」発のアニメ作品も例外ではありません。
このご時世に配信も円盤もない……だと?

近年は動画配信サービスが充実しており、好きなときに好きな作品を観られる時代です。もちろん近年軒並みヒットを記録している「週刊少年ジャンプ」発のアニメも例外ではありません。
『ONE PIECE(ワンピース)』『鬼滅の刃』『呪術廻戦』など数多くの人気作を視聴することができますが、なかには配信はおろか、映像ソフトも販売されていない視聴困難なジャンプアニメも存在するようです。
●『遊☆戯☆王』
2000年にスタートした『遊☆戯☆王』のアニメシリーズは、これまで『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』をはじめとする8作品がテレビ東京系列で放送されましたが、実はテレビ朝日でも一度アニメ化を果たしています。
1998年に放送されたテレ朝版は、カードバトルが確立する前のエピソードがメインで、古代エジプトの秘宝「千年パズル」の力で別人格が目覚めた主人公「武藤遊戯」が「闇のゲーム」によって悪人を成敗します。
そのあと放送局がテレビ東京に移ったことで権利などが統一され、テレ朝版の配信は不可能となったようです。アニメ25周年を記念して開設された公式YouTubeチャンネルでは、アニメシリーズ8作品が配信予定ですが、テレ朝版のタイトルは含まれていません。
本作は遊戯役を緒方恵美さん、ライバルの海馬瀬人役を『SLAM DUNK』の流川楓役などで知られる緑川光さんと、キャスト陣が豪華でした。それだけに配信サイトなどで観られないのが悔やまれます。
●『D.Gray-man』
仮想19世紀ヨーロッパを舞台に、人の魂と悲劇から作られる悪性兵器「AKUMA」と戦うエクソシストたちの活躍を描いた『D.Gray-man』は、2006年にアニメ化されました。
アニメ第1期は配信サイトなどで観ることができますが、2016年より放送された第2期『D.Gray-man HALLOW』は配信されておらず、映像ソフトすら販売されていません。
もともと本作のDVD&Blu-rayは2016年9月にリリースされる予定だったものの、本編クオリティ向上のため、発売の延期が発表されました。しかし2017年3月に発表されたのは発売日ではなく、発売中止のお知らせでした。公式サイトには「諸般の事情により」としか記載されておらず、明確な理由は明らかになっていません。
●『世紀末リーダー伝たけし!』
島袋光年先生原作の『世紀末リーダー伝たけし!』は、オッサン顔の小学生「たけし」が、カリスマ的なリーダーシップでトラブルを解決していくギャグマンガです。
本作は1997年に連載が始まるやいなや人気を博し、1998年開催の「ジャンプ・スーパー・アニメツアー’98」では『ONE PIECE』『HUNTER×HUNTER』『世紀末リーダー伝たけし!』の豪華3本立てで、特別アニメが上映されました。
その翌年に『ONE PIECE』と『HUNTER×HUNTER』はTVアニメ化を果たしたため、『世紀末リーダー伝たけし!』のTV放送も恐らくは視野に入っていたでしょう。しかし作者の島袋先生が逮捕されたことによって連載が打ち切られ、現在に至るまでアニメ化の話もありません。
ちなみにアニメツアーで上映された特別アニメは、応募者全員サービスとしてVHSが配布されました。それっきり一般販売や配信などは行われていないので、『世紀末リーダー伝たけし!』のアニメを観るにはこのVHSを手に入れるしかなさそうです。
(ハララ書房)