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『ガンバの冒険』アニメ史上最悪の「ノロイ」に恐怖 45年経っても心に住む仲間たち

原作では15匹いた仲間たち

原作小説『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』(岩波書店)
原作小説『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』(岩波書店)

 さて、そんな『ガンバの冒険』ですが、原作小説として斎藤惇夫氏の著作、『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』(アリス館牧新社、のち岩波書店)が存在しており、筆者も中学生時代に図書館で読んだ記憶があります。

 ガンバと仲間たちがノロイを倒しに行くという基本軸は変わりませんが、仲間が15匹いるのは多すぎるという理由で、アニメでは複数のキャラの役割が統合され、ガンバも含めて7匹に減らされています。確かに16匹もネズミがいたら、個性を出すのも画面に収めるのも難しいでしょうし、妥当な判断だったのではないでしょうか。

 TVアニメ版ではガンバと仲間たちは犠牲を出さずに無事にノロイを倒すことができましたが、原作ではノロイ軍団との激戦の中で、数匹が戦死しています。特にアニメでも登場し、いつものんきな発言で場を和ませていたボーボが死んでしまうシーンには、大きなショックを受けたのをよく覚えています。

 あれからもう随分と時間が経ちました。本放送からは45年、再放送を繰り返し見ていた筆者も、おそらく最後に『ガンバ』を見たのは30年以上前になるでしょう。

 それでも、ガンバのキャラクターたちの顔を見れば、すぐに彼らの声が脳裏に浮かんできます。ガンバを見ているというよりも、彼らは子供の頃の筆者の一部になっているのです。45年も経ってから展覧会が開かれるということは、おそらく、筆者と同様に心のなかにガンバたちを住まわせている方々が、大勢いたということでしょう。

「ガンバの冒険45周年展」では、当時の貴重な資料が展示されるほか、15人のクリエイターが描いたコラボイラストなども展示されています。

 そしてキービジュアルでは、おいしそうなご馳走を抱えたガンバたちが笑顔を浮かべています。ノロイとの戦いで飢えに苦しめられたガンバたちには、全てが終わった後、おいしいものをたくさん食べられたのでしょうか。筆者はそうであることを願っています。

(ライター 早川清一朗)

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