【シャーマンキング30周年への情熱(6)】2021年の「再アニメ化」発表を深読みする
2020年6月12日(金)、「SHAMAN KING」TVアニメ新プロジェクトの始動が発表されました。公開された情報を読み解きながら、今後の展開を想像してみます。
全35巻の物語を「描ききる」、とすると……?
2020年6月12日(金)、『SHAMAN KING』TVアニメ新プロジェクトの始動が発表されました。公開されたプレスリリースなどの情報からいろいろと想像を膨らませてみたいと思いますが、まずその前にこれまでの流れを振り返ってみましょう。
まだ記憶に新しいと思いますが、全国各地で開催されていた「シャーマンキング展」は、新型コロナウイルスの影響で名古屋展が中止、青森展も開催延期となってしまいました。これらは2018年から続くシャーマンキング20周年記念企画の一環であり、順調に開催されていれば、この新作アニメ化発表がひとつの山場となるようにセッティングされていたことは、想像に難くありません。
先日は公式のLINEスタンプも発売になりましたが、これらの施策も、そしてこの連載も、すべて同様に計画されていたわけです。それらが分散してしまった感があることは残念ですが、Twitterなどを見ていると、ファンの皆さんの熱意はそんなことと関係なく、熱いままだということがよくわかります。
そして嬉しいことに、今回、シャーマンキング展青森会期(8月8日~23日)と今秋の東京凱旋開催決定というニュースも発表されました。これで2021年のアニメ放送に向けてさらに気持ちを盛り上げ、まだ「シャーマンキング」を知らない方にも魅力を伝えていける良い流れができあがったのではないでしょうか!
それではアニメ化発表の内容に目を向けてみましょう。要点としては……
●シリーズ累計3500万部突破の武井宏之先生による大人気コミックス『SHAMAN KING』が、完全新作TVアニメ化決定
●2020年6月17日より発売される『SHAMAN KING』全35巻を原作として、シリーズを最後まで描き切る
●放映開始は2021年4月の予定
ということでした。ここから何が読み解けるでしょうか?
まず「TVアニメ」という点です。OVAやネット配信専用ではなく、TVで視聴することができるというのは大きいですね。広く伝えようという力の入れ具合がうかがえます。
では内容はどうでしょう? 2001年7月から2002年9月までテレビ東京系列で放送されたTVアニメ版は、原作が連載中で未完結だったこともあって、同じ展開・結末とはいきませんでした。それはそれで原作とは違う楽しみがありましたが、今回は「シリーズを最後まで描き切る」と断言しています。それは凄いことです。
……ん? でも全35巻を描き切るのに必要な話数っていくつ? わざわざこのように言うということは、裏返せば「簡単には終わらない」ということですよね。確かに普通1クールで35巻分の内容は入りません。ではどうなるのか。このあたりは続報に期待しましょう。