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「ギリアウトでは」「背徳感たまらん」いろいろ「見せてた」マンガ実写化映画

これまで、さまざまなジャンルの人気マンガが実写映画化されてきました。万人受けの作品もある一方、なかには性描写や暴力描写など過激なシーンを再現して、観客を驚かせた作品もあります。

過激ながら高評価でさまざまな賞を受賞した作品も

『「二階堂ふみinエール」PHOTO BOOK: 連続テレビ小説「エール」』(東京ニュース通信社)
『「二階堂ふみinエール」PHOTO BOOK: 連続テレビ小説「エール」』(東京ニュース通信社)

 毎年多くの人気マンガが実写映画化されており、さまざまな話題作のなかには、過激なシーンを再現して観客を驚かせたものもありました。どのような大人向けの場面があったのでしょうか。

●『ノ・ゾ・キ・ア・ナ』

 小学館の携帯コミックサイト「モバMAN」で連載された『ノ・ゾ・キ・ア・ナ』(作:本名ワコウ)は、2014年にR15+指定で映画化されています。本作は、ひとり暮らしの専門学生「城戸龍彦(演:篤海)」と隣人の「生野えみる(演:池田ショコラ)」が、合意のもとで壁の穴からお互いの生活を1日交代でのぞき見る作品です。

 原作は長崎県で有害図書認定を受けるほど過激なシーンがあり、映画でも生々しい性描写があります。龍彦が壁の穴からえみるの着替える姿を目撃したり、反対にえみるは龍彦と別の女性が性行為をする姿を見て自慰をしたりしていました。相手の生活をのぞくという背徳感も込みで、ドキドキしてしまう場面でしょう。

 また、本作は時間の都合でカットされたシーンを盛り込んだ、完全版のDVDが制作されています。映画はいささか駆け足で進んでしまうので、ストーリーをじっくり楽しみたい人は、完全版を視聴するといいでしょう。

●『リバーズ・エッジ』

 2018年に公開され、R15+指定を受けている『リバーズ・エッジ』(原作:岡崎京子)は、90年代を舞台に描かれる暗い青春物語です。ストーリーは、女子高生の「若草ハルナ(演:二階堂ふみ)」が、元恋人の「観音崎(演:上杉柊平)」からいじめを受ける「山田一郎(演:吉沢亮)」を、助けたところから始まります。このことをきっかけに、ハルナは山田の抱える秘密、「河原の死体」の存在を知ることになるのです。

 各登場人物はドラッグや摂食障害、同性愛、援助交際などの事情を抱えており、性描写や暴力描写など過激なシーンが描かれています。なかでも、観音崎とハルナの友人「ルミ(演:土居志央梨)」がドラッグを吸って性行為に興じるシーンには、衝撃を受けた人も多いでしょう。

 重い要素もしっかり描いた本作は、リアルな心理描写やひりつくような俳優たちの演技が高く評価されており、第68回ベルリン国際映画祭ではパノラマ部門で国際批評家連盟賞を受賞しました。また、吉沢さんは本作で、第42回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞しています。

●『空気人形』

 業田良家先生の短編マンガ『ゴーダ哲学堂 空気人形』を実写映画化した『空気人形』は、『誰も知らない』や『万引き家族』などの作品で有名な是枝裕和監督によって、2009年に映画化されました。あるとき心を持ったラブドールの「のぞみ(演:ペ・ドゥナ)」が、ビデオ屋の店員「純一(演:ARATA)」に恋をするファンタジーラブストーリーです。

 主人公がラブドールということもあり、作中では持ち主の「秀雄(演:板尾創路)」とのプレイをはじめとする多数の性描写が描かれています。また、ベッドシーンのみならず、プレイ後に洗われる場面や、自ら装着された大人のおもちゃを取り外して洗浄するなど、なかなか際どいシーンも含まれていました。

 そういった描写だけでなく、本作のラストにはのぞみが人形であるがゆえに起こる、衝撃展開が待ち受けています。グロテスクなシーンも織り交ぜつつ、人間と人形のすれ違いや、のぞみの行く末が多くの観客の胸を打ち、公開から15年以上が経ったいまでも高い評価を受けている作品です。

(LUIS FIELD)

【画像】え…っ? 「朝ドラ出てた人たちが」 こちらが二階堂ふみさんほか、いま観ると「キャストに驚く」過激実写化映画です

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