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人懐っこい野良猫を思う存分なでて幸せ! その後…悲しい知らせに胸が痛む

漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ。とある土地に出かけた迷子さんは、人懐っこい野良猫に出会い、思う存分なでさせてもらいます。しかしその後、野良猫はいなくなってしまいます…。

人懐っこい野良猫はその後…

出かけた先で、人懐っこい野良猫に出会う
出かけた先で、人懐っこい野良猫に出会う

 漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ。

 迷子さんの愛猫は、他人を怖がります。迷子さんが「そのまま怖がりでいてほしい」と思うのには、過去に出会った野良猫との悲しい思い出がありました。

* * *

 うちの猫は人が来ると逃げる。

 生来の怯え癖を存分に発揮しそそくさと逃げる。客がいる間は出てこず、客が帰ればひょっこりと顔を出し「知らない人がいてとても傷つきました」とでも言いたげな顔をする。一緒に住んでいる大きな生き物にはそこそこ慣れていても、他の匂いのする大きな生き物は怖いのだろう。こちらとしてもその方が安心だ。なんせこのかわいさ、どんな客にもすりすりと慣れ親しんでいては、あっさりと誘拐されてしまうかもしれない。その際はもちろん急所を槍で突いてでも止める心づもりであるが、できれば知人の急所を槍で突きたくはないものだ。

 もう十何年か前に、とある土地に遊びに行った。朝方ふらふらと歩き回ると、思いがけずそこかしこに猫がいた。近寄っていっても逃げない警戒心の薄い猫が多く、当時猫に飢えていた自分は存分になでさせてもらったものだ。地域猫なのだろう。どの子も温かく毛並みが良かった。

 しかし数年後、再び訪れたそこに猫たちはいなくなっていた。代わりに「地域猫たちが連れ去られた。ネットに猫の居場所を載せないでくれ」という内容のビラが貼られていた。かつてそこにいた猫たちの写真もあった。人を怖がらない猫は簡単に誘拐できて、色々と需要がある。欲望のはけ口としても、いくらでも。

 そそくさと逃げる猫を見ると、あのなでさせてくれた猫たちを思い出す。いつまでも知らない人間を警戒する猫でいてほしいというのはあまりにも身勝手だろうか。せめて何があっても猫を守れるよう、とりあえずは筋トレと槍の素振りに励みたいと思う。

(迷子)

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