【漫画】人の感情が「見える」新入社員 無愛想な先輩が、梅雨のなか見せる空気は?
新入社員の志野さんは、人の喜怒哀楽の感情が目に見えるという特技を持っています。梅雨どきは人びとの気持ちがどんよりして、志野さんも憂鬱な気分に。しかし、志野さんの教育係の慈先輩は少し違っていて……。
無愛想な先輩、でも周りの空気はいつも…

新入社員の志野さんは、人の周りの空気、つまり人の喜怒哀楽の感情が目に見えるという特技を持っています。梅雨どきは人びとのどんよりした気持ちが周りを包み、志野さんも憂鬱な気分に。しかし、志野さんの教育係の慈先輩は少し違っていて……。
鳥原習さん(@t_rsa)による創作マンガ『空気が「読める」新入社員と梅雨の話』がTwitterで公開されました。この作品はオンラインマガジン「ゼロサムオンライン」にて連載中で、Twitterでも公開されているマンガ『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』のなかの1エピソードです。
一見クールな先輩ですが、内面はとても優しい。先輩の内面が見える志野さんは、仕事のいろいろな場面で先輩の「空気」に助けられていきます。Twitterでも反響を呼び、ユーザー参加型のマンガ賞「次にくるマンガ大賞2020」のノミネート作品となっています。
作者の鳥原習さんに、お話を聞きました。
ーー『空気が「読める」新入社員と梅雨の話』のエピソードはどのようにして生まれましたか?
このシリーズは元々春ごろに新入社員の方たちを見ていて描き始めたものだったので、実際に志野という新入社員の入社以降を追う形で「時期的にこういう悩みがあるかも」「入社からこれくらいたつと、こういうこと考える時もあるかな」と考えながら描きました。
ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
梅雨に合わせて更新したので、「梅雨間の癒やしになった」と言っていただけてうれしかったです。

ーー『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』シリーズは、慈先輩の無愛想な外見と内に秘めた感情とのギャップがたまりません。感情が目に見える形で表されているという設定が面白く、志野さんだけに見える感情たちもかわいいです。このような設定はどのようにして思いつかれたのでしょうか?
見た目や表面的態度で誤解されやすいけれど、内面は優しい、という人はこれまで実際に周りにもいたので、そういう部分をマンガで表せないか考えました。本人も言葉にするほど意識していないかもしれないけれど、人がいい人が醸し出している抽象的な「何か」と、人の心の機微に敏感な人がくみ取っている「何か」がかみ合いそうな気がして、「目に見える空気」という形ができました。
ーーTwitterでは他にも多くの創作マンガを発表なさっていますが、作品ごとに登場人物のキャラクターが大きく異なり、それぞれとても魅力的です。マンガを描く際に、登場人物のキャラクターデザインについて心がけている点や工夫なさっている点などはありますか?
特に短いマンガでは、なるべく完成時の文字情報を減らしたいので、キャラクターデザインがそのキャラの属性をわかりやすく表すように、見た目や言動・振る舞い・服装・持ち物・しぐさなど考えます。
ーーTwitterで精力的にマンガを公開なさっています。創作するうえでの原動力になるものはありますか?
やっぱり感想をいただけることが一番原動力になります。私自身、仕事や生活で疲れた時に面白いマンガを読んで活力をもらっているので、自分の作品で笑ったり癒やされたと言ってもらえると、描いていてよかったと思います。
●鳥原習さん 前回のインタビュー
●『空気が「読める」新入社員と不愛想な先輩の話』同人版が電子書籍で発売中
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07XL4DNKP/
●『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』ゼロサムオンラインにて連載中
https://online.ichijinsha.co.jp/zerosum/comic/kuuki
(マグミクス編集部)